おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
心理学やマーケティング、組織論を学んでいると色々な気づきがあります。
しかし、自分が肌感覚で感じていることの方が的を得ているなと実践の中で感じることも多いのです。
例えば、マズローの欲求5階層説の「生理的欲求」や「安全欲求」など下層の欲求が満たされないと上層の欲求を満たそうとしないというのは一般的にはそうなのですが、もともと精神的な欲求が高い環境で育った人は物理的な欲求や承認欲求などのハードルが低いので、比較的早くに利他の領域に近づこうとするのです。
ここから「物理的欲求など下層の欲求が十分に満たされることが上位概念に移行する為の絶対条件ではない」ことが分かります。
以前、話題になったブータンの人たちもすべての人がそうではないにしても物理的欲求のハードルが低いと言えます。
一方で、物理的欲求や承認欲求が満たされてもそこにとどまり、いつまで経っても上位概念に移行しない人もいます。
シャンパンタワーに注がれる水をすべて手に入れようとするので、下の段にはこぼれていかない。
いつまで経っても自分の欲求を満たす利己的な考え方から抜け出せずに少しづつ孤立していくのです。
でも、自分では気づかないし周りの人も教えてくれないんですよね。
そういう歯科医院ではスタッフも定着しません。
シャンパンタワーを支えていても水が落ちてくることがないので脱出してしまうのです。
つまり、シャンパンタワーの法則は自動的におこるのではなく自分で意識しながら周りの人を応援していく事なしには成立しないのです。
自分のシャンパングラスの質を高め水を注ぎながらも、周りの人達のシャンパングラスの水の量をちゃんと見てあげる。
大切な人がシャンパングラスを満たすための手助けをさりげなくしてあげる。
すると、あなたのシャンパングラスの水が少し足りない時に周りの人が少しづつ水を注いでくれるようになります。
自分のやりたいことだけに目がいき過ぎて求め過ぎると、いつの間にか周りに応援してくれる人がいなくなる。
自分のシャンパングラスの水が足りなくなってはイライラして「水を注げ」と要求するからです。
例えば、出入りの事業者に過度の値引きを要求する院長も結局は損をしているのですが、そのことに気づきません。
「仕事を与えてやっている」的な考えの院長には質の高い仕事をする良心的な事業者は近づきませんので、次第に質の悪い”業者”に囲まれていく。
自分の主張ばかり押し通そうとして相手との信頼関係を壊してしまうと、そのツケを開業している間ずっと支払っていくことになる。
この辺りは7月10日(土)夜8時からのニッチの会のFacebookフリーライブでも話題になるでしょうね。
スタッフを院長のやりたいことを実現する為に採用した。
最初はそうであってもそこで留まっている院長も上手くいっていないですね。
いつまでも自分のシャンパングラスばかりを見ている院長は結局自分のグラスの水を減らすことになるのです。
Posted at 05:00