おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
ある日の院内での出来事、スタッフが院長の治療に必要な器具を探して他のユニットに付属する移動式キャビネットの引き出しを開けていきます。
どうやら「あるはずの場所に器具がなかった」様です。
歯科医院では治療室の中央に治療器具や材料をかためてあるセントラル方式の医院と、各ユニットのキャビネットにほとんどの材料や器具を配置してある個別方式に分かれます。
もちろん、各ユニットに器具や材料が揃っているほうが利便性は高いのですが、それだと在庫金額や備品代が増えてしまうのです。
また、業務改善を進めるとキャビネットにカルテフォルダーなどが取り付けられ重装備になったりもする。
医院によってはユニットのライトのアームにもパウチされたチラシが貼られています。
バックヤードにも色んなものが張り付けられていますよね。
だから、医院を見学するとどんな取り組みをしているのかが一目でわかります。
「頑張ってこられたんだな」と私は思います。
でも、それを患者側から見たらどう感じるでしょうか?
少なくとも「良い感じの歯科医院だなぁ」とは思わない。
医院メンバーにとっては利便性が高い器具や材料の収納や配置であっても、患者から見て不快であったり緊張させる治療室はまだまだ多いのです。
これからは特に歯科衛生士用ユニット周辺の空間づくりが大切になる。
理由は歯科医院はこれから「健康な人も集める必要があるから」です。
病気の人なら治療器具が並んでいる空間で我慢はできても、健康な人は「痛み」を連想させる治療器具は見たくないのです。
そして宣伝の為のポスターやチラシがベタベタ貼ってある院内には品がありません。
もちろん、院長がどんな歯科医院にしたいのかで空間づくりは変わります。
ただ、
・テーブルの上にいろんな器具が並んでいる医院
・バックヤードが一瞬でも患者から見える医院
・ポスターやチラシがいっぱい貼ってある医院
はこれからの時代にはあまり好ましくはありません。
時には効率の悪さが価値を生むことを知っていただければと思うのです。
テーマ:業務改善
Posted at 05:00