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おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
日本の尊敬を集める経営者の一人に日本電産株式会社、代表取締役会長(最高経営責任者)の永守重信氏がおられます。
そして永守氏が実践される有名な経営手法に「三大経営手法」があるのです。
三大経営手法とは
①井戸掘り
②家計簿
③千切り
のことです。
詳しい内容については書籍も出ていますので読んでいただけたらと思いますので、ここでは簡単にご紹介します。
まず、①井戸掘りとは、
ビジネスにおいてはイノベーションも必要ですが、殆どは「改善」の積み重ねです。
改善の井戸を掘れば水が出ます。それを汲むとまた水が湧いてくる。
経営も同様で現状に満足するのではなく、常に新しいアイデアを出し続けて改善していくことが大切だという教えです。
歯科医院でも成功される院長はアイデアに溢れ、やりたいことがいっぱいあります。
一方で、ある程度の売り上げが確保できて経営が安定してくると徐々に「井戸を掘らなくなる」院長が増えてくる。
成功される院長ほど危機感を持っておられて経営環境の変化に対応し、経営が低迷する院長ほど危機感が薄い。
二つ目の「家計簿経営」とは、身の丈にあうお金の使い方をするということです。
例えば、昨年の4月のようにコロナによって収益が落ち込めばそれに応じたお金の使い方が必要なのです。
売上が減っているのに売上に繋がらない分野の経費を同じように使っていたり、院長報酬が同じで良いのか?
まあ、その前にもともとの院長報酬が院長が出す経営の成果に見合ったものになっていない場合も多いと感じています。
経営が厳しいのなら経費や院長報酬を抑え売上に繋がる分野の固定費に投資し、経営を立て直すことを優先するべきではないのか?ということです。
私が尊敬する日本一のマーケターの森岡毅さんもUSJのハリーポッターを成功させる前の期間を「爪に火をともし」と著書で表現されています。
三つ目の「千切り」は、
いろんな問題が起きたら、先ずは細かく切り刻んで分けてみるということです。
大きな問題のままだと簡単に崩せないけど細かく切り刻んでみると解決の糸口が見てくるということです。
例えば予約キャンセルや治療中断が増えてくると患者のマナーの問題だと考える院長が多いのですが、診療の流れや治療中断などが発生するポイントを細かく視ていくと患者の問題だけではないことがわかるのです。
歯科医院の経営が厳しくなってくると、院長の生活費や趣味、研修費は減らさずに先ずは医院の未来に必要な成長戦略の資金が減らされる。
そういう医院では経営危機を脱出するのに必要な投資にお金が回らず、結果として成果をだせないという悪循環に陥ります。
例えば患者を集めるのに必要なホームページや看板、かかりつけ患者を守り経営を安定させるのに必要な勤務ドクターや歯科衛生士の獲得費にさえお金を使わなくなるのです。
お金は対象を絞って思い切って使わないと効果が出せないのに、お金が出ていく恐怖から投資の正しい判断ができなくなるのです。
個人経営の歯科医院では未来の生活資金も医院の未来資金もドンブリ勘定になっていて歯科医院の未来の為に必要な「お金のダム」を築けていない。
またスタッフの頭の中にはアイデアがいっぱい眠っているのに、院長はそれを引き出すことができない。
歯科医院経営で発生する問題を細かく切り刻んで本質を視て、法則にそった解決をせずに放置したり表層だけの対策で済ませてしまう。
すべての経営には原理原則がある。
しかし永守式三大経営手法を実践できている歯科医院は少ないのです。
さて、先生の医院ではどうでしょうか?
アイデアを引き出し実践できていますか?
お金の門番はいますか?
そして院内で問題が発生した時にどうやって解決しているのでしょうか?
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00