歯科医院経営コーチの森脇康博です。
人の購買行動の説明で代表的なものには
・AIDMAの法則(認知・興味・欲求・記憶・行動)
・AISASの法則(認知・興味・検索・行動・情報共有)
があり他にも色々な購買モデルが提唱されています。
では、歯科医院の来院モデルはどう考えれば良いのでしょうか?
健康観が高い患者が自分の欲求を満たしてくれる歯科医院を選ぶ場合にはAISASの法則が適用できると思いますが、
私はむし歯などの急性症状においては
・DSCAS(欲求・検索・比較・行動・情報共有)
ではないかと考えています。
口腔内に何らかの症状があっても急性でなければ患者はインターネットで症状について検索し情報を集めます。
・歯の黄ばみが気になる
・歯が少し痛い(むし歯かな?)
・家族に口臭を指摘された
・舌に白い苔がついている
・奥歯に引っかかりがある
・歯ぐきが赤く腫れている、出血がある
などです。
この場合にはネットで歯科医院も検索しますが中々来院には繋がらない。
口腔内が気にはなりますが、歯科医院に行くという決定的な動機がないからです。
口臭などの悩みが代表的です。
私は歯科医院のGoogleリスティング広告の設定を始めたと以前書きましたが、患者は様々なキーワードで検索しているのでとても参考になります。その中でも来院に繋がるキーワードとクリックはされるが来院に繋がらないキーワードがあると感じています。
そして痛みなどの急性症状がでた場合には患者は対処法を考えます。
この時は歯科医院だけでなく、選択肢には
・市販の鎮痛剤
・我慢
なども含まれます。
そして、鎮痛剤を使っても我慢できないと判断して初めてどの歯科医院に予約をするのかを検索、情報収集し、比較するのです。
では、歯科医院が重視するべきなのは
・AISAS
・DSCAS
のどちらなのでしょうか?
私は定期管理時代においては「AISAS」を重視するべきだと考えています。
保険治療での1日の出来高を考えればむし歯治療で来院する患者も重要ですが、メンテナンスで通う患者の数を増やしていかなければ「かかりつけ患者」を増やしてLTVを高めることは出来ないのです。
因みに、健康観が高い患者の場合には定期検診やメンテナンスに通っており、気になる点はドクターや歯科衛生士に相談しますので、現状に満足している場合には「かかりつけ歯科医院」以外の歯科医院を検索することはないという調査結果が出ています。
国民の約60%はかかりつけ歯科医を決めているというアンケート結果があります。
だから、これからの歯科医院経営では「かかりつけ患者を増やす方法」を知らなければ上手くはいかないのです。
先生の医院ではかかりつけ患者は何人いますか?
その患者は近くに大きな歯科医院が開院しても浮気はしませんか?
Posted at 05:00