歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院経営で売上から変動費と固定費を引いて残る「営業利益」
キャッシュフロー計算書の「フリーキャッシュフロー」
多くの歯科医院ではどちらも少しづつ圧縮されています。
残念ながら財務諸表を分析して経営戦略を立てられる院長は一握りであり、何となく「お金が残らないなぁ」と感じておられる院長が多いのではないでしょうか?
歯科医院の一般的な
・変動費率
・人件費率
・固定比率
・営業利益率
は何パーセントという経営指標は崩れつつあります。人件費が平均より高くても利益が多い医院もありますし変動費は医院によって2倍近い差があります。
歯科医院にとっての2025年問題への対策、
小手先の対策では体力を消耗しキャッシュフローを悪化させるだけになる。何もしないのではジリ貧を避けられない。
60歳を過ぎて無借金でリタイア後資金を準備できた院長を除き、ほとんどの院長は、
・いま使える資金がいくらあるのかを確認
・地域の経営環境がどう変化していくのかを予測
・何に投資すれば確実なリターンを生むのかを分析
・それを実現していく為の経営戦略を立て計画に落しこむ
・計画を達成する為の戦術を立案
・院内のスタッフに落しこむ作業を続け、成果を検証する
というステップを進めることが必要です。
経営効果がある対策に資源を集中的に投下する。
「選択と集中」が何よりも大切なのです。
セブン&アイ・ホールディングスはイトーヨーカドーやセブンイレブンの縮小移転を発表しました。元々、同社は選択と集中を得意としドミナント戦略をおこなって成功してきた企業です。
歯科医院が選択と集中をおこなうには
・提供している治療コンテンツ
・オペレーション
・人員配置
・キャッシュフロー
について熟慮しなければなりません。思い切って止めてしまう医療サービスや管理実務も必要になるのです。
また、ボトムアップ型で組織の構築を進めている歯科医院も、緊急時対応は院長の役割でありトップダウンでおこなう必要があることをメンバーに周知する必要があります。
組織の決済サイクルが間延びしているならシンプルな体制に変え、意思決定を早めないと対策は遅々として進みません。
勿論、権限の委譲が進んでいる組織ではアメーバー単位で決済サイクルを早めて組織全体の改革スピードを速めることで対応できます。
歯科医院ではミーティング時間の確保の都合で決済スピードが遅くなりがちですので、経営の状況によっては権限やミーティングを見直すなどして早める必要がありそうです。
Posted at 05:00