歯科医院経営コーチの森脇康博です。
日本歯科医師会が設置した「2040年を見据えた歯科ビジョン検討会」が6月19日、初会合を開き、『令和における歯科医療の姿~2040年を見据えた歯科ビジョン~』の策定に向けた議論を開始しました。
経営環境や歯科医療需要の変化によって、歯科医院がおかれている環境は地域ごとに違いますが、日本の医療における歯科医療の役割やあり方についてビジョンが示されることは素晴らしいことだと思います。
私は、日本の医療全体の中で存在感が増している歯科医療に遣り甲斐をもって取組んでいただける方が全国的に増えていくことを切に願っています。
大きな分岐点にある歯科医療において、人口の少ない地域で歯科医療として、経営として成立させるには、かなりの労力が必要です。
しかし、う蝕治療のニーズは減少しても歯科医療需要は十分にあり、医科歯科の垣根が崩れつつある現代において、初めてと言ってよいくらい歯科医療に熱い視線が注がれているのです。
現状としては、中大型歯科医院が環境の変化に歯科医院経営を適応させつつあり、小規模歯科医院の対応が遅れている、または変化の必要性に気づいていない状態にあります。
国が求める変化に対応するには経営の体力が必要であり、収益構造が脆弱である小規模歯科医院が変化に対応するべきかを迷っている気もするのです。
国にとっては、医療政策によって歯科医院がある程度淘汰されていくことは織り込み済みです。
経営力があり、国が求める医療の質を実現できるかかりつけ医療機関と専門医だけを国は残そうとしているのです。
しかし、平成26年度「無歯科医地区等調査」で858地区の歯科医がいない地区があり、そこに住む人は206,109人もいるのです。そしてこの数字は悪化していると思われるのです。
このままでは、地域医療は地方から崩壊してしまいます。
今回検討されているビジョンでは厳しい現実を踏まえつつも、地域医療と歯科医院経営が守られるビジョンが示され、プライマリケアを支える会員が「よし、やるぞ」と思えるものになることを期待しています。
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Posted at 05:00