歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今日から3回は開業をお考えのドクターに向けて書きたいと思います。
1回目は「事業計画」です。
歯科医院を開業する時、金融機関融資の為に「事業計画」を作成されると思います。
しかし、その計画にどれだけの再現性があるのでしょうか?
例えば、新規開業における借り入れ金返済期間は15年~20年程度(運転資金は除く)であり、3500万円を金利2.2%で借り、10年固定で返済する場合には、月々の返済額は約325,000円となります。
これに月々の生活費+諸費用が40万円必要だとすると、税引き後で月に約72万円のキャッシュが残らなければならないのです(再投資資金は除く)。
税金が20%だとすると利益は90万円必要で、営業利益率が25%と仮定すると月々の売上は360万円必要になります。
この売上360万円を収支分岐点売上と言います。何がなんでもこの売上を確保しなければ、生活費を切り詰めるしかなくなるのです(または運転資金を食いつぶす)。
一日に何人患者が来なければいけないのか?
・ホームページや看板
・友人知合い
・地域住民への告知
・内覧会
で初診患者を獲得できる見込みはどれ位あるのか?
初診で来院した患者が満足して家族や友人に口コミする為の「仕組み」は準備できたのか?
ハード面やオペレーションの確認に目が行きがちですが、「患者が満足する仕組み」というソフト面が開業時には重要なのです。
そしてその前に、この収支分岐点売上を確保できる事業計画が存在しなければならない。
しかし実際には売上の確保に繋がらない設備にお金が使われてしまう・・・。
ハッキリ言って丸抱え開業は危険です。
業者さんが危険ということではなく、経営者になるドクターの姿勢に問題があると私は思っています。
長年開業されている院長でさえ経営で苦戦するこの時代に、経営の知識があまりないドクターが開業して成功できる確率はかなり低いのです。
だから開業される先生がどれだけ主体的に動けるかが大切なのです。
「事業計画」にどれだけ根拠を持たせられるか。
歯科医院開業に必要な経営の知識を上手くいっている先輩の歯科医院からどれだけ吸収できるか。
開業してからは思考錯誤できる時間は長くはありません。
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Posted at 05:00