歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科衛生士試験が3月3日に終わりました。3月26日の合格発表を受けて新たな衛生士が社会に出てきます。
歯科衛生士が不足する中、出来るだけ多くの人に定着して欲しいですね。
しかし、歯科医院に勤めて半年もすれば残念ながら退職してしまう人も出てきます。
なぜ、そんな事が起こるのでしょうか?
それは、
新人衛生士の個性に合わせた教え方が出来ていないから。
個性とは、
①技術、知識
②行動再現性
③性格タイプ
私はスタッフの研修をする時に指遊びを使ったワークをします。
私がやった指の動かし方をその場で再現してもらうのです。
簡単なものは全員が出来ます。しかし、段々と複雑になっていくと再現出来ない人が出てきます。
一番難しい指の動きを再現できるのは2割もいません。
再現できるスタッフは1回見ると完璧に真似ができ、「これの何が難しいの?」という顔をしています。
一方、指の動きをなかなか再現できない人がいます。「難しい」と言って指がこんがらがっているのです。
そんなスタッフでも、どういう順番で、何を意識して練習すると再現できるのかを丁寧に教えれば、指の動きを再現できる様になるのです。
歯科医院の指導担当スタッフは教育のプロではありません。
また「人は今できている事は昔からできていた」と錯覚するのです。
だから、教えたことを再現できない新人スタッフがいると「何でこんな事ができないの?」と思ってしまうのです。
指導担当スタッフも日常業務が忙しいなかで新人スタッフを教えます。
だから余裕がない場合も多い・・・。
新人スタッフが入ってくると、「教えてあげてね」とスタッフに一任する院長がいらっしゃいます。
任せるのは良いのですが任せる前に、「教える側、教えられる側に配慮した教育システム」を構築できているのかを見直して欲しいのです。
過去に「教育システム」を苦労してつくったのに、スタッフに任せているうちに
①内容、教え方が変わっていた
②やるべきステップが省略されていた
③マニュアル、カリキュラムが共有されていなかった
など、理想の教え方とは変わってしまっていた、ということも起こっています。
せっかく、先生の歯科医院を選んでくれた新人歯科衛生士が希望を持って働き続けられるよう、一度、新人スタッフ教育システムを点検されることをお勧め致します。
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 06:00