歯科医院経営コーチの森脇康博です。
インフルエンザが猛威を振るっています。
新しいインフルエンザ治療薬にすでに耐性菌がみつかるなど、病気と人類の闘いはまだまだ続くのでしょうね。
しかし、どんな病気であっても人類は克服する方法を見つけてくれる。
私はそう信じています。
歯科医療の領域でも同じですね。
多くの歯科医療機関が「むし歯を予防することの大切さ」を訴え続けて、社会に重要性が認知されたことにより、若年層のう蝕率は驚くほど低下してます。
歯科医療機関として誇れることですね。
一方で、
・歯周病
・在宅患者の口腔ケアや嚥下、食や言語の問題
・オーラルフレイル
・小児の口腔機能発達不全
・周術期の口腔機能管理
・地域における医療介護ネットワークへの参加
など、社会が歯科医院に求める役割が大きくなっています。
歯科治療や口腔ケアにおける全身疾患との関係性(医療費の低減効果)についての調査も始まりつつありますし、歯科医療への社会的な注目と期待が高まっていると感じています。
現状としては新たな需要に対して供給(歯科医院の参加)がまったく足りていない。
しかも「顕在化している需要」と「潜在化している需要」がある。
これから歯科医療機関、歯科医師としての質が問われますし、自由開業制も何らかの形で制限が加わってくる。
国による医療機関の格付け認証制度が始まるのです。
別に従来の歯科医療ニーズが無くなる訳ではないのですが、従来の歯科医療ニーズに対して供給側が過剰だと国は判断していますので、何らかの形で需給調整を進めようとしています。
「いままでも制度が改悪されると言われてきたけど、結局変わらなかった」
そう思われていませんか?
私はそうは思っていません。
診療報酬の地域ルールも徐々に廃止されていて、いままでなら大丈夫だったレセプト請求が返戻された、ということが起こっています。
2年後の9月に診療報酬支払基金の新しいコンピュータシステムが稼働する予定ですので、それ以降はいままで以上に細かくコンピュータによる点検がおこなわれるのです。
また、詳しくは書けませんが国による「予防事業」の推進は、15年後の歯科医療を大きく変える可能性があります。
人口の「地方⇒都市部⇒東京圏」への移動を国はコントロールできないと私は考えています。空家問題やインフラの老朽化で地方行政が疲弊し、将来のコンパクトシティ構想も現実味を帯びています。
望んではいないですが、予測通りに社会環境が変化し始めているのです。
国が描くビジョンに向けて、これから制度改革が進んでいきます。