歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「歯科医院が提供する価値と価格」です。
例えば、先生が提供される治療の価格は適正でしょうか?
保険診療は国が価格を決めていますので変えられませんが、自費治療の価格は適正価格で設定できているでしょうか?
インプラントは
矯正治療は
ホワイトニングは
自費の根管治療は
自費のメンテナンスは
自費の歯周病治療は
自費の口腔機能トレーニングは
かかる原価に対して適正な価格でしょうか?
自費治療の価格は相対的に決まります。
・地域の競合歯科医院がいくらで提供しているか?
・地域の患者の所得帯や文化
によって「売れる価格」が決まると考えるからです。
しかし、実際には研修にかけた時間やアイドリング時間、使用している材料、サポートシステムなど、医院によってかけているコストが違いますので、コストが高いのに価格設定を安くし過ぎている場合には利益が大幅に圧縮されるのです。
儲けの計算を「売上ー経費=利益」だと勘違いしていると価格設定を間違えることになります。
顧客が購買行動を起こすには
「行動によって得られる利益 > 行動によって支払う対価」が患者の頭の中で成立しなければなりません。
治療価格を高く設定するなら「価格が高くても先生の医院の治療を選ぶ理由」が患者の頭の中に存在しなければならないのです。
必要以上の価格競争は歯科医院が自らの価値を下げることにつながり、歯科医療の未来に影を落とすのです。
提供する価値に見合った費用を支払ってくれる患者の割合を増やすことは、歯科医院の未来にとって必要不可欠です。
残念ながら国は、歯科医院が提供している医療サービスに見合った診療報酬を支払ってはくれません。
一方、「医院価値」を高められない、患者に価値を伝えられない歯科医院はこれから価格競争に巻き込まれるようになるのです。
歯科医院の未来の為に、歯科医療の未来の為に「医院価値」を高める。
「〇〇歯科医院の治療費は高いけど〇〇があるから私は通うの」と患者が周りに話すようになることが必要です。
具体的に何をするのかを考えてみてくださいね。