歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「歯科医院経営の重要改善行動」です。
「重要改善行動」とは、売上目標を達成するために改善する項目を指します。
歯科医院経営では売上を上げる為に改善するべき項目が決まっているのです。
例えば
・キャンセルや治療中断が増えたとき
・勤務ドクターの売上が増えないとき
・メンテンスの移行率、継続率が向上しないとき
・患者数が増えているのに売上が上がらないとき
・自費の治療コンテンツを選ぶ患者が増えないとき
院内、院外のどういった行動を増やせば(減らせば)、売上の数値が改善するのかを院長が理解していなければ経営力を向上させることは出来ません。
歯科医院経営では「治療に来院した患者が歯周治療に移行し、80歳で28本の歯を残す」ことが一つのGOALです(他にもありますが)。
しかし、現実には歯周治療の継続につながる各ステップで「ロス」が生じます。この「ロス」を減らす為に、チームメンバーが取組むべき「重要改善行動」を院長がメンバーに提起しなければならないのです。
何故なら
・患者の健康にとって
・医院の収益にとって
・チームメンバーの遣り甲斐にとって
マイナスになるからです。
例えば、メンテンスの継続率が向上しないときは、45分や60分で担当衛生士それぞれが行っている工程を書き出してもらいます。
具体的な内容を出して話し合ってみると、患者をモチベートする為に必要な工程が衛生士によっては出来ていないことがわかるのです。
出来ていない理由は
①知識や技術力の問題
②口腔内の状態が悪い患者が多くてスケーリングに時間がかかる
③コミュニケーションを苦手にしている
④重要性を認識していない
などです。
だから、
「継続率を改善するために必要な行動=重要改善行動」を決めて、その行動を実施した回数を計測するのです。
もちろん、数値が悪化した時の対策法も事前に決めておいて数値はスタッフに管理してもらいます。
院長が診療内容を細かくチェックしなくても、スタッフが管理している数値に変化があれば経営幹部に報告がされ、改善の取組みをスタッフ主導で進めるようにしておくのです。
医院の売上や利益を改善するための「重要改善行動」をどれだけ知っていますか?
治療現場における行動量の変化を測るセンサーをどれだけ設定していますか?
経営のセンサーが現場にあることで大きな変化が出る前に対策が出来るのです。
レセコンやCRM、外部委託によって数値管理をされる院長が増えていますが、それらの分析を活かす為にも”重要改善行動”をたくさん見つけ出してくださいね。