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医療保険制度の縮小と良質な歯科医療の提供方法  [2019年02月08日]

歯科医院経営コーチの森脇康博です。

 

 

今回は「医療保険制度と良質な歯科医療の提供」です。

 

医療保険制度をWikipediaで調べると

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医療機関の受診により発生した医療費について、その一部又は全部を保険者が給付する仕組みの保険である。

高額の医療費による貧困の予防や生活の安定などを目的としている。長期の入院や先端技術による治療などに伴う高額の医療費が、被保険者の直接負担となることを避けるために、被保険者の負担額の上限が定められたり、逆に保険金の支給額が膨らむことで保険者の財源が圧迫されることを防ぐため、被保険者の自己負担割合や自己負担金が定められていたり、予め保障範囲が制限されていたりすることが多い。

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とあります。

 

保険医療機関は、制度の範囲内で良質の医療を患者に提供することが義務づけられ、それを実現する為の歯科医療従事者の自己研鑽も義務となっています。

 

長い間、医療は「皆保険制度」の下で守られ、医療機関は「患者の為に良質な医療を提供すること」を考えれば経営的にも成立する時代がありました。

 

しかし、その当時と比べ日本の歯科医院が提供できる医療サービスの質は向上していますが、診療報酬は増えていません。

 

わが国の歯科医療費の50年間の推移 恒石美登里氏 ヘルサイエンス・ヘルスケアより引用

 

平成30年の診療報酬改定でも歯科医院が取組むべき課題は増えていますが、歯科医院が得られる診療報酬は医療機関が負担する労力に見合っていないのです。

 

新薬が開発され医療技術が進歩するなかで、国は治療効果が認められたとしても、費用対効果の高いものしか保険適用しないと言出しました。

 

これは歯科医療が進歩するほど、進化した歯科医療と保険で提供できる歯科医療の質との差が開いていくことを意味します。

 

そういう状況であっても患者に最善の歯科医療を提供したい。

そういう院長の気持ちが歯科医院の収支差額の減少に表れています。

 

国が医療費の削減政策を進める以上、医療保険制度が充実していくことは残念ながらありえません。

 

国は2014年度で24兆7千億円だった「入院外・歯科医療費」が2023年には30.3兆円に膨らむと予測しており、それを29.7兆円と6千億円圧縮する計画を立てています(その前に歯科の医療費は伸びていませんが)。

 

対策は主に薬剤費の削減と特定健診や保健指導の推進ですが、特定健診の推進と保健指導の充実が歯科医療費を減少させる可能性は十分にあります。

 

 

保険医療が縮小するなか、患者に良質の医療を提供し続けるには

①自費治療として提供する

②患者のLTVを高め、その利益を使って保険治療全体の質を高める

③院長の取り分を減らして質の向上にまわす

④歯科医院を大きくして経営効率を高める

⑤ポジショニングを大きく変える

 

など、主に5つの方法があります。

 

③の院長の取り分を減らす、経費節減を徹底する方法はお勧めできません。

医院と院長の未来に悪影響を与えるからです。

 

 

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