歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「稲盛和夫氏のフィロソフィー」です。
多くの教えの中で今回ご紹介するのは、
「考え方×熱意×能力」の教えです。
いくら熱意があっても高い能力と正しい考え方を身につけないと上手くいかない
いくら正しい考え方と高い能力があっても熱意が無ければ花を咲かせることは出来ない
そして高い能力と溢れる熱意があっても考え方が間違っていれば、間違った方向に遠くまで進んでしまう。
歯科医院経営でも全く同じことが言えると感じています。
先ず、歯科医療に対してどれだけの熱意を持って取り組めるか?熱意をどれだけ患者に伝えられるか。
そして、医療技術と経営の能力を高めつつも、歯科医療従事者としての正しいあり方について学び、自らを内観し続けることが出来るのか。
この「考え方×熱意×能力」を高め続けている院長が、スタッフからも患者からも信頼を得ています。
院長の歯科医療従事者としての真摯な姿勢はスタッフに伝染し、スタッフを通じて患者にも伝染するのです。
幹部スタッフは院長と同じ熱量で後輩スタッフに話しかけ、後輩スタッフは活き活きと働く先輩に憧れます。
長い時間をかけて築かれた医院文化により、スタッフは学ぶ姿勢が身につき、問題発見力と解決力も育つのです。
それらを実現していくすべての源泉が、院長の「考え方×熱意×能力」を高める取り組みなのです。
とくに「考え方」は重要です。
院長の経営の能力が高く、治療技術も高めているが、スタッフが院長の考え方を尊敬していないケースがあるからです。
そういう歯科医院ではスタッフの退職も多く、歯科医院が大きくなるのに合せてスタッフ問題も増えていきます。
「熱意」は時間です。
診療後や休みの日にどれだけ研修に出かけるか。
スタッフひとり一人とどれだけ話し、歯科医療への想いを伝えることができるのか。
患者に「口腔内の健康を守る大切さ」をどれだけ熱く伝えられるか。
「能力」は医院を発展させる源泉です。
最終的には治療技術を高めなければ売上は増えていきません。
患者の口腔内の問題で解決できる症例が増えれば、解決して欲しいと願う多くの患者を集めることができるのです。
経営の能力はこれからの歯科医院経営に不可欠です。
稲盛和夫氏が話す経営の原理原則に「経営12カ条」があり、その一つに「値決めは経営」という言葉があります。
例えば、自費治療の価格の決め方がそうです。
高い治療技術を身につけ、手間をかけて技工物を完成させているのに価格設定が低いと「利益」が圧縮されます。
価格を高く設定するなら、高い治療品質とサービスに価値を感じる患者層を集めなければなりませんし、価格を低く設定するなら多くの患者を集める必要があります。
つまり、自費治療の価格設定一つが歯科医院経営のスタンスを決めてしまうのです。
歯科医院経営を発展させていくすべての源泉、
「考え方×熱意×能力」
深掘りされていくことをお勧め致します。