歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「患者目線での歯科医院の改善 その9 説明ツール」です。
歯科医院のチェアータイムは限られます。
だから、「時間を取ってゆっくり説明してあげたい」という気持ちがあっても次の患者を待たせない様に、限られた時間で最善を尽くします。
患者とゆっくり話せなかった部分を補うのが「説明ツール」ですが、説明ツールを充実させることによって逆に患者とのコミュニケーションが阻害されることがあるのです。
目的から言えばコミュニケーションの補助である説明ツールですが、ツールを渡して患者とのコミュニケーションを完結させている歯科医院が増えている様に感じるのです。
説明ツールの長所は「多くの患者に情報を伝えられること」です。そして、作り方が正しければ患者が家に帰ってからも保管してくれる。
効率診療のなかで患者に必要な情報量を伝えるには有効な手段だと思います。
患者とのコミュニケーションでは
①直接資料やスライドを見ながら会話する
②簡単に説明し資料を渡して読んでもらう
③待合室に資料を置く、スライドを流す、郵送する、メールで送る
の順にコミュニケーションの質が変わります。
効率診療で組み立てる事業モデルなら③が合うのですが1対1コミュニケーションで患者との距離を縮めるなら①の比率を増やしていく必要があるのです。
また、説明ツールを作成するうえで大切なポイントは
”患者からの質問がでること”です。
だから、待合室に置く説明ツールは「質問が出てコミュニケーションにつながる」作り方をする必要があるのです。
最近は患者とのコミュニケーションの設計も多様化しています。
SNSやアプリの活用、CRMの活用、患者との診療情報の共有システムなど、これから5年で大きく変化していくことが予想されるのです。こういったシステムを活用することは勿論大切ですが、
”患者とのリアルなコミュニケーションに活かされなければ意味がない”と私は思うのです。
SNSなどの新しいコミュニケーション方法は取り入れつつも、患者と直接話す部分を省かずに強化する!
健康観の高い患者はそういった歯科医院を支持するのです。
先生はどんなコミュニケーション法で患者との信頼関係を構築されますか?
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テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00