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◆歯科医院経営ブログ

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「ほめる」マネジメントの功罪  [2018年11月17日]
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
 
今回は「ほめる」マネジメントの功罪です。
 
 
 
先日、「ホンマでっかTV」で褒める子育ての危険性について話題になっていました。
 
①「結果や能力について褒める」ことをやり過ぎると、その人はそれ以下の課題(自分ができること)しかやらなくなる。
理由は「また、褒められたい」から。
 
②また、褒めるのは「本人がやりたくないことを頑張ってやり遂げた時」にその頑張った「心」に対して承認してあげるべき。
 
③本人が自主的に楽しそうに頑張っている時に、「褒める」とそれは報酬ではなく「罰」になる。
 
④褒められることによって頑張っている人は褒められなくなると止めてしまう。
 
⑤頑張れないでいる時は「頑張れないんだね」と共感してあげるのが良い。
 
 
 
 
人は赤ちゃんの頃から親をコントロールしようとします。
①笑顔で親の愛情を受ける
②泣いて親に要望を実現してもらう
 
 
 
大人になっても同じ、院長は
①褒める
②叱る
③期待する
④競争させる
⑤地位を与える
⑥報償を与える 等
等のコントロール手法を使って人を動かそうとします。
 
 
 
ただ、子育てとスタッフマネジメントは同じではありません。
 
 
歯科医院は理念とビジョンがあり、それを達成することが目的だからです。
 
だから、ビジョンの達成に進む動きとスタッフの成長を並行しながら別々に進めなくてはなりません。
 
この段階でボトムアップ型の組織を目指すとパフォーマンスが低くなりビジョン達成の障害になりますので、幻想でしかありません。
 
 
ただ、目的の達成の為にはスタッフの成長が欠かせない。
 
 
日本人は「ダメ出し」され「叱られて」育てられた人が多く、自己肯定感が低い傾向があります。
 
そういうスタッフにコンフォートゾーンから出てもらう為に「褒める」という承認を増やそうとすることは悪いことではないと私は考えます。
 
 
ただ、
 
ある程度までは院長がリーダシップをとってスタッフを鍛え上げたとしても、いつまでもそれを続ける事は院長の体力的にも難しくなります。
 
院長が組織化を考えた時、外発的動機を内発的動機に切り替えていくという壁にぶつかるのです。
 
 
内発的動機への切換えはまず、「課題の分離」から始まります。
 
 
 課題の分離をして「スタッフの成長」をスタッフの課題に変えないと、いつまでもスタッフの成長が院長の課題になるからです。
 
ここが一番難しいし時間がかかります。
 
「貴方はいったい何がやりたいの?」とスタッフに問いながら、実際には院長がコントロールしているという構図になりやすいからです。
 
 
いつまでも褒める、叱るの外発的動機だけによるマネジメントを続けていると、「院長に依存する組織」になり、自律した組織への道を歩けない。
 
 
結果、いつまでも院長が一番忙しい組織になってしまうのです。
 
 
 
 
 
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