歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「予防の患者はどうしたら歯科医院にやってくるのか」です。
患者アンケートを見ると「プロケアが必要」と感じている人は90%を超えていますが、実際に歯科医院に通っている人は30%台だという結果が出ています。
歯科医師会のアンケートでは「もっと早く歯医者にいっておけばよかった・・・」と日本人の4人に3人が後悔している、という結果が出ています。
ならば、そのデータを見た国民が”将来の後悔”を回避する為に歯科医院にやってくるのでしょうか?
私はそうはならないと考えています。
なぜならメンテに通う人とそうでない人で患者のベースにある健康観の成育度が違うからです。
「長期的な報酬」で動くひとは健康観の育っている人ですが、多くの人は「すぐに貰える報酬」に反応することが心理学の実験でわかっています。
内発的なモチベートで歯科医院に通う人が少ないのならば、外発的モチベートを使って歯周治療に移行してもらうしかないのですが、ここを上手くつくれない歯科医院が多いのです。
「10万円のメロンはどこで売れるか?」という問いを以前Facebookに出したことがありましたが、「予防」という商品も「どういったお店で」「どういった顧客層」に売れるのかが決まっているのです。
私がクライアントの院長にいつもお話しさせていただいています「患者層マーケティング」で考えると、医院に集まっている患者層で売れる「商品」はほぼ決まってしまうのです。
だから、先生の医院が「予防」に興味がない患者層を集めてしまっているのなら、集める患者層を変えていかないと残念ながら「予防」が売れる可能性は少ないのです(スタッフと一緒に医療機関としての質をどう高めれば良いのかという話で、広告の出し方ではありません)。
子育てをする母親の口腔内の健康意識が向上した結果、子どものう蝕が減り、若い時からメンテナンスを受ける人が増えていますが、彼らも「予防」という商品を買うのに相応しい歯科医院を探し、その医院に満足したら離れることはありません。
LTVの高い歯科医院を創っていく為には、ここのハードルをどうしても越えなくてはなりません。
どうしたら「予防」を買う人たちが先生の歯科医院に集まってくるのか?
どういう歯科医院に変えていけば健康観の高い患者が集まるのか?
どうしたら満足して離れなくなるのか?
そして歯科医療機関として「患者に長く通ってもらい、患者の健康を守りどうやって「8020」へと導くのか?」を院内で具体化しなければなりません。
繰り返しますが内部をどう創るのかということで、広告で集めるということではありません。広告で良いことを書いていても、来院してから居心地が悪ければ「健康観が高い患者」は離れてしまうからです。
「かかりつけ歯科医院」実現へのタイムリミットは徐々に迫っています。
LTVの高い歯科医院づくりをお考えならぜひご相談ください。
Posted at 05:00