歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
今回は「10年後でも支持される歯科医院経営」です。
これから10年間の歯科医院経営は「経営の体力がない歯科医院にとって厳しい時代」だと思っています。
これからの10年間で、
①地域の人口動態が変化していく
②地域の生活環境が変化
③患者の労働環境が変化
④歯科医療ニーズが変化
⑤国の医療費削減計画が加速
⑥国が医療機関に求めるハードルが上がる
などの理由で経営環境が変化していきます。
地域によって経営環境は大きく変わります。
子育て世代の人口が増えていて、これからの10年間は人口減による影響は避けられる地域があるからです。
そういう地域でも歯科医療ニーズの変化や国の政策の影響は受けることになります。
では
①地域の生産年齢人口2(40~64歳)、生産年齢人口1(15~39歳)年少人口(0~14歳)が減少が進んでいる地域。
②高齢者人口(65歳以上)の減少がすでに始まり、医療需要全体の減少も始まっている地域
で開業されている場合にはどうすれば良いのでしょうか?
最大の対策は院内に「魅力」を創ること
細かい対策は医院が持つ経営資源と地域環境予測によって変わりますので、ここでは書きません。
どこで開業していても通用するもの
それは「医院の魅力を口コミが生まれるまで磨いていく」ことだと思っています。
いま「そんなの当たり前でしょ」と思われましたか?
でも、具体的な対策が的を得ていれば、すでに口コミで患者は増えているはずです。もし、増えていないなら「磨くもの」と「磨き方」と「伝え方」が間違っているのかもしれません。
もちろん、治療コンテンツ等を見直すなどの対策は必要ですが、
医院の魅力が「マイクロ」「レーザー」「CT」「3Dプリンター」などの設備であるはずがありません。
そして「インプラント」「矯正」「ホワイトニング」でもないのです。
歯科医院の魅力の本質はもっと歯科医療と人間に近い場所にあるのです。
先生は「患者がなぜ、うちの医院に来てくれるのだろう」と考えたことがあるでしょうか?
そこに答えは眠っています。
最近の歯科医院のホームページは「判で押した」様な内容が目立ちます。
確かに
・院長やスタッフが優しくて怖くなくて
・院長の技術が高くて
・医院が綺麗で設備が整っていて
・通いやすい
歯科医院を求める層は多いと思いますが、それだけでしょうか?
それは患者が求める「最低基準」であって、患者が共感する医院の魅力はそこではないと思います。
ホームページで良いを書いていても来院すれば「真の姿」が伝わるのです。
何回も書いていますが、
医院の魅力を発掘し磨き、院内の取組みで患者に伝えていく。
これを追求して落しこんでいくと「医院文化」になります。
「医院文化」がやがて「独自の世界観」となり、患者に魅力として伝わるのです。
お金で手に入れることの出来る「魅力?」は薄くて簡単に真似されるという事をわすれてはいけません。
当然、院長が考えスタッフに伝え続け、スタッフと一緒に深めていかなければなりません。
そして「患者に魅力が伝わるか」が重要であることは言うまでもありません。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:48