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◆歯科医院経営ブログ

歯科医院経営コーチの森脇が歯科医院経営に関する情報や感じたことを気ままに発信します。会員限定ブログと違い誰でも読むことが出来ます。

三方よし経営のみが理想の場所に船を運ぶ  [2018年10月19日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
 
 
歯科医院の院長それぞれに理想をお持ちだと思います。
 
 
自分の理想を実現したいと強い思いで歯科医院経営をされる方もいらっしゃいますし、何をやりたいのかが明確ではなく開業された院長もいらっしゃいます。
 
 
 
先生が大海原に漕ぎ出された「歯科医院」という船はどちらに向かうのでしょうか。先生の船に乗りたいという患者やスタッフを増やしていく為には、その航海がどれだけ遣り甲斐があって、目指している場所がどれだけ魅力的なのかをスタッフや患者に語り続ける必要があるのです。
 
実現したい理想をお持ちの院長が間違いやすいのが、院長の理想の実現の為だけでビジョンを組み立ててしまうことです。院長がワクワクするビジョンで周りがワクワクするとは限らないのです。
 
 
 
何故ならそれは、院長の「自己実現」しか達成されない組織だからです。
 
 
 
歯科医院にはいろいろな成長ステージのスタッフがいますが、院長の理想だけでビジョンを組み立ててしまうと自己実現ステージにいるスタッフが集まりませんし、成長していくスタッフが辿りつく自己表現の場が存在しないことになります。
 
 
「院長の理想のスタッフ」という枠をスタッフにはめていませんか?
 
人間の基本は「自己実現」にありますので、それでは上手くいかないことをご存じですか?
 
 
 
 
 
<ある男の物語>
 
ある一人の男が対岸まで船で客を運ぶ仕事を始めました。
最初は船長1人が小型船を使って運んでいたのですが、客が増えてきたのでスタッフを雇い中型の船で運ぶことにしました。
 
 
収入は安定していたのですが、船長もスタッフも生活の為に働いていましたので「仕事が楽しい」という感覚はありませんでした。
 
それでも順調に客は増え、スタッフも追加採用して会社は少しづつ大きくなっていきました。
 
 
しかしある時から客がだんだん減っていったのです。男の成功を見ていた別の男が、対岸まで客を運ぶ事業を始めたのです。しかも、その船は豪華だったので次々に客を奪われたのです。
 
 
船長は「マーケティング」「ブランディング」「会計」など経営に必要と思われる知識を学び、スタッフを集めては
「我が社の経営方針は〇〇だから、みんな達成の為に頑張るように」と力説しました。
 
 
しかし客は戻らず、船長は途方に暮れていました。
 
 
 
 
 
 
ある日のことです。一人のスタッフが船長室にやってきました。
 
「船長、対岸までお客さんを運ぶだけじゃお客さんも私たちも面白くないので、何か楽しめることを始めたいのですが・・・」
 
船長はお金もかかるし面倒だなと思ったのですが、思い切ってスタッフに任せることにしました。
 
 
 
翌日からそのスタッフは客と積極的に話し出しました。最初はぎこちなかったのですが、次第に仲良く話せる客も増えていきました。
 
すると、それを見ていた別のスタッフが真似をして客と話しだしたのです。二人のスタッフは相談して客が楽しめる様に「手品」や「ダンス」を始め、残りのスタッフもそれに協力するようになったのです。
 
 
院長は「そんなことをやっているより食べ物や飲み物を売るなど、もっと売上が上ることを考えろよ」とイライラしたのですが、もう少し様子を見てみることにしました。
 
 
 
 
すると、ある頃からスタッフが客の要望を船長に伝えてくる様になりました。
 
「船長、お客の〇〇さんは足腰が弱いのでもっと楽に乗船できる方法を考えたらどうでしょうか?」
 
別のスタッフからも
「船長、お客の〇〇さんに聞いたら遠い場所からこの船を利用する人が多いそうなので、乗船までの待ち時間を過ごせる「休憩・仮眠室」を作ったらどうでしょうか?」
 
船長は売上も増えないのに、この上にお金のかかる事ばかり・・・、と悲しい気持ちになりましたが、ヤケクソになりスタッフの意見を採用することにしました。
 
スタッフは相変わらず、客と楽しそうに対岸に到着する時間を過ごしています。
客の中には更に楽しくする為に、いろんな芸を披露する人まで現れました。
 
 
 
すると・・・
次第に客が戻りだしたのです。
客数だけではなく、飲食物の売上もドンドン増えています。
 
 
 
「いったいどういうことなんだ!」
船長は叫びました。
 
「あれだけ経営を学んで、スタッフを教育しても上手くいかなかったのに・・」
 
 
(終わり)
 
 
 
 
三方よし経営のみが理想の場所に船を運ぶ
 
 
 
マーケティングや会計など、院長が経営の知識を身につけることはとても大切だと思います。ただ、それと「院長の船にスタッフと患者が乗りたくなるか」はまったくの別問題だと私は考えています。
 
 
 
「三方よし」のどの視点が抜けていても上手くはいかない。
 
経営的に上手くいっていても、スタッフが不満を持って退職していく医院も多くあります。
 
スタッフを幸せにすることは出来ていても、院長とご家族のライフプランを支えるお金が残っていない医院もあるのです。
 
 
それを解決する為には近江商人の教え
「売り手よし」
「買い手よし」
「世間よし」
 
を歯科医院経営で具現化するしかないのです。
 
そして、「三方よし経営」を歯科医院に伝えていくのが私の使命です。
 
 
 
 
 
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