歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
今日のテーマは”口コミ・紹介を生む歯科医院づくり 「選択候補セット」”です。
例えば、家から同じ距離にコンビニがあった場合、どのコンビニが浮かびますか?
ファミリーマート
セブンイレブン
ローソン
ミニストップ
他のコンビニが浮かんだ方もいるでしょう。
では1カ月のうちにこれらのコンビニに行く割合はそれぞれどれ位でしょうか?
例えば
1位 ファミリーマート 50%
2位 セブンイレブン 30%
3位 ローソン 15%
4位 ミニストップ 5%
としましょう。
では、なぜファミリーマートが50%でセブンイレブンが30%なのでしょうか?
それぞれに理由があるはずです。
人は何かを選択するとき頭のなかに選択候補のセットを持っていて、それを思い出して選択しています。
例えばコンビニも
・スイーツを買うとき
・弁当を買うとき
・コーヒーを買うとき
など、目的によって浮かんでくる「選択候補セット」が違うはずです。
セブンイレブンには「セブンプレミアムゴールド(金のシリーズ)」があるからとか、ファミリーマートはスイーツが豊富だからとか、やっぱりコーヒーはローソンでしょとか、ミニスットプの店内調理弁当は美味しいとか、ひとり一人に選択する明確な理由があるのです。
だから、どこのお店でも買える商品が多いコンビニは「選択候補セット」には入れず選択されないのです。
歯科医院を選ぶ時も「選択候補セット」から選んでいる
歯科医院も同様に患者に選択されています。
例えば「う蝕の治療」の選択候補セット、「ホワイトニング」「インプラント」「メンテナンス」「ホスピタリティ」の選択候補セットは、それぞれでセット内容が違う場合があります。
患者はネットの情報や家族や友人の情報を聞いてセットの中身を入れ替えるのです。
それらのすべてにおいて評価の高い愛着のある医院なら、どんなニーズであっても選択候補セットの1位に入れるでしょう。
競合歯科医院が多くあるなかで、”患者に選ばれるべき明確な理由”がない歯科医院は、患者の「選択候補セット」に入ることが難しいと言えます。
患者はそういう歯科医院に愛着を持てませんので、綺麗な医院が開業して評判が良いと転院してしまうのです。
・職場や家から近いから
・夜遅くまで診療しているから
・急患でも当日に診てくれるから
などの理由で患者から選ばれてきたのなら、より通いやすい歯科医院が開院すればそちらに転院する可能性は高いと言えます。
「選択候補セット」に入る理由は競合歯科医院が真似ができないことである必要があるのです。
歯科医院の「質」を伝える”見せ方”
歯科医院の業務改善や治療技術の向上、コンテンツの追加は
①歯科医療の「質」の向上
②患者の選択候補セットに入ること
の二点を考慮して取組む必要があります。
歯科医院を見ていて感じるのですが、真摯に業務改善や治療技術の向上に取組んでこられた歯科医院ほど、院内での患者との接客でその質の高さ・魅力を患者に伝えられていないことが多いからです。
苦労して築いてこられた「質」の高さが患者に伝わり、患者の「選択候補セット」に入る。
その為には”見せ方”が重要なのです。
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Posted at 13:35