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◆歯科医院経営ブログ

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知っていますか?歯科医院経営の危険信号  [2018年05月20日]
 
 
 
こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
 
 
 
歯科医院経営が上手くいっている院長と話すと、「院長が感じている院内の問題点」と「私が見学して感じた問題点」が一致することが多いのですが、経営が上手くいっていない院長の場合、感じている問題点がズレている事が多いのです。
 
歯科医院経営では、問題の質は医院規模によって変化しますが、問題がなくなることはありません。問題がなくなったと感じたらそれは危険信号で、問題が見えなくなっているのかもしれません。
 
今回は「歯科医院経営の問題を早期に発見して解決する方法」について書きます。
 
 
 
売上が順調な時にこそ対策を怠らない
 
患者を巡る環境が変化して競合が増えている以上、対策しなくてもよい歯科医院は存在しないのです。
 
歯科医院の売上に変化がある前(特に下がる前)には予兆があります。
その予兆に気づかずに対策しないと売上は下がっていくのです。
 
予兆に気づくには歯科医院経営を定量的に把握することが必要です。
しかし、数値で経営の状態を把握(定量分析)していても、それに対してどう対策するのかという問題が残るのです。
 
 例えば税理士さんから「新患は増えて再初診患者数も安定していますが、売上が思ったほどには増えていませんね」と言われたとします。
でも、何をどう対策すれば売上アップに繋がるのかを95%の税理士さんは教えてはくれません。
※税理士さんの名誉の為に書けば、95%の税理士さんは経営アドバイスを職務とはされていません。
 
 
経営の数字を定量的に把握して、問題が見えたら院長の頭にチェックポイントが数か所浮かぶことが大切です。上記のケースの場合、問題は院内にありますので新患を更に増やすだけでは売上アップには繋がらないのです。
 
 実は歯科医院の「変動費」「限界利益」「人件費」「家賃」「経常利益」などの割合は医院によって結構バラバラで、単純に「経常利益率」が高いから良い訳ではないのです。
 
大切なのは、経営の為に「設備」「人」「物」に投下したキャッシュを、どれだけ短時間で増えた状態で戻すことが出来るかなのです。
※例えばキャッシュが在庫になって眠ると(回転率が悪い)、次のキャッシュを生みませんし再投資するキャッシュを減らします。
 
 
 
院長に必要なのは
 
「数字に問題が表れたら、どこをチェックし対策するべきかを見抜く力」
「キャッシュを増やす資産(経費)の投下の方法」
「先の利益を生む為の投資」
「人を増やした場合、どんな方法で利益に繋げるのか」
 
を知っていて実行することであって、財務諸表を分析するだけでは何も変わりません。
 
よく聞くのが「忙しいから人を増やしたが、スタッフの仕事が振り分けられただけで売上アップには繋がっていない」という話です。
 
また、売上規模が小さいのにスタッフが管理実務に使う時間が長くて売上アップに使っている時間が短くなっているケースも多く見受けられます。
 
 
 
 
「経営の分析」と「対策術」
 
この二つはペアとなるものです。
 
先ずはデータや人の変化に気づき、修正箇所を発見することが大切です。
そして何をすれば問題が修正されるかについてのノウハウを増やしていくのです。
 
 
 
 
以下に「売上減少に繋がり易い主な変化」を書き出してみます。
 
 
 
 
<売上減少に繋がる主な変化>
 
◇データの変化
・いままで順調だった売上の伸びが止まった
・予防の売上は増えているが治療の売上が下降ぎみ
・レセプト枚数は増えたが売上は下がった
・広告費用は増えているが、広告効果は下がっている
・売上は変わらないが新患数が以前より減ってきた
・分院の患者一人当たりの治療単価が急に増えた
・国保の患者が減ってきた
・人件費率が下がってきた
・キャッシュフローが悪くなってきた
・急患、キャンセル・治療中断、主訴のみ治療の患者が増えてきた
 
 
 
◇外部環境、院内の変化
・院長のアポ枠がいっぱいで入らない
・患者の〇〇さんが高齢で来院できなくなった
・院長一人で3列診ている
・3年目の勤務ドクターが1列しか診れない
・日中のアポイントの空きが埋まらない
・平日夕方と土曜日のアポ枠が満杯
・スタッフが治療室を小走りしている
・予約の患者を待たせることが増えた
・口コミサイトで患者に悪い評価をつけられた
・近くのスーパーが廃業した
・バスの本数が減った
・新しい駅や道路が出来て人の流れが変わった
 
 
 
◇人に関するもの
・スタッフにイライラする機会が増えてきた
・スタッフ間のトラブルが発生した
・長年働いてくれた衛生士が退職して新人の衛生士に代わった
・受付スタッフが新人に変わった
・患者から担当勤務ドクターの変更を複数回言われた
・ベテランの勤務ドクターが退職
・勤務ドクターについてのスタッフ評価が低い
・採用した勤務ドクターは外科が出来ないので院長がとても忙しい
 
 
 
これらの症状に思い当たるならば状況を注意深く見守る、または経営対策をすぐに始める必要があります。
問題の発見のヒントは「スタッフからの報告・提言」に含まれていることが多いので、聞き流さないで耳を傾ける必要があります。見学で私が感じた問題点についてスタッフも感じていることが多いからです。
 
 
 
 
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