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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医療ニーズの潜在化と今後10年間の歯科医院経営  [2018年03月12日]
こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
 
 
 
歯科医院の10年後を考えた場合、厚生労働省の検討会でも出されている様に間違いなく今よりも高くて幅広い治療技術が必要になります。
 
 
歯科保健医療ビジョンではこう書かれています。
 
2.3 あるべき歯科医師像とかかりつけ歯科医の機能・役割
 
(1)あるべき歯科医師像
○ 歯科大学や臨床研修施設は、次世代を担う歯科大学の学生や研修歯科医が、多様なキャリア パスを描けるようカリキュラム・研修内容を工夫する。
 
○ プロフェッショナリズム(診療技術のみでなくインフォームド・コンセントや倫理を含む)、 チーム医療の実践、医療の質と安全の管理(感染防御対策、偶発症の対応を含む)等は、歯科 医師の基本的な資質・能力として求められている。
こうした資質・能力を確保するため、歯科 大学は、入学定員の削減や厳正な入学者の選抜基準を運用するとともに、きめ細やかな教育を 行うことで、国家試験合格率等の格差に象徴される現状が是正され、医育機関の質が高まるこ とが期待される。
 
○ 変化する歯科保健医療をとりまく環境に対応するためにも、歯科医師は年齢や勤務形態等に 関わらず、生涯にわたり能動的に自己研鑽を積むことが必要である。
 
※以上、「歯科医師の資質向上等に関する検討会」中間報告書より抜粋
 
 
 
 
 
 歯科医療ニーズが変化している
 
厚生労働省の資料で指摘されています様に、国民のライフステージにおける歯科医療ニーズは大きく変化をしています。
 
なかでも65歳以下における”う蝕治療ニーズ”の減少は著しく、それに輪をかけて64歳以下の人口減が影響してくるのです。
 
 
例えば神奈川県の様な都会であっても
(神奈川県を選んだことに意味はありません)
 
 年齢カテゴリー 2015年 2030年
年少人口
(0~14歳)
1,148,705 899,334
生産年齢人口1
(15~39歳)
 2,637,311
 2,242,445
生産年齢人口2
(40~64歳)
 3,158,876  3,133,551
 
 ※地域医療情報システムより抜粋
 
ご覧の通り、年少人口や生産年齢人口1は減少し始めとの予測があり、生産年齢人口2においても2030年から減少すると予測されています。
 
 
もちろん、神奈川県内であっても地域により人口変化は違います。
開発によって子育て世代が集まる場所と、少子高齢化の進行が早い場所では、地域の歯科医療ニーズも変わるのです。
 
 
他にも
 
・国の医療政策
・地方自治体の政策
・地域医療ニーズの変化予測
・市民性
・市民の通勤エリア
・地域企業
・地域開発計画
・高齢化率
・世帯人数
・共働き率
・地域生活動線
・地域平均所得
 
などを考慮し、歯科医院経営を変化させていく必要があります。
 
 
 
 
 
どちらの方向に進むのかを決断する!
 
ここからはマーケティングの話です。
これからの10年間で既存の歯科医療ニーズ(う蝕など)が縮小しても先生の歯科医院が変化させない方針なら、”縮小していくマーケットからどれだけの患者を獲得できるか”という戦術の話になります(短期的対策)。
 
 
先生が縮小していく既存の歯科医療ニーズだけではなく、新たな歯科医療ニーズを持つ患者を獲得しようとするなら、その為の戦略と戦術が必要になります(中長期の対策)。
 
 
先生は両方進められますか?それとも短期的な対策のみをおこなわれますか。
 
 
 
多くの院長が重視されているのは短期的な対策です。
ホームページ改善、SEO対策、看板設置、治療効率アップ、治療単価アップ、キャンセル中断対策など。
 
 
ただ、最近は短期的な対策(ハード面)だけでは結果を出しにくくなっています。広告を重視する院長が増え、更にう蝕治療の需要が縮小しているからです。
 
お金で実現できる集患対策は最終的に資金力がある歯科医院に軍配が上がります。
 
一方、スタッフと一緒にソフト面を充実させる事が出来れば、他の歯科医院には簡単には真似が出来ません。ソフト面を充実させるには時間がかかりますが、その分追いつきにくいのです。
 
ソフト面を充実させると再初診が多くなり、”口コミ・紹介”で患者が増えていきます。何よりも患者は長期間浮気をせずに通ってくれます。
 
私は歯科医院の診療を繰り返し見学し、患者が治療に来院してどこのタイミングで不満を持つのか?どういうアプローチをすれば満足するのかを明らかにしました。そして、患者の不満のサインを歯科医院のドクターやスタッフが見逃す現場に何回も遭遇しました。
 
医院スタッフは”患者の感情”を上手く扱えていないのです。
そしてその原因の一つがアポイントの入れ方にあることが分かったのです。
 
 
 歯が痛くなくても、予防でなくても、患者が来院する理由を創れていますか?
 
 
"歯が痛い時、腫れている時に通う歯科医院”
 
患者が先生の歯科医院にそういうイメージを持っているなら、歯が痛くならないかぎり、患者は先生の医院を思い出す事はなく来院しません。
例え歯周病などで治療が必要な患者であっても自覚症状がないからです。
 
 
 
「歯科医療ニーズが潜在化し、ニーズを喚起しなければ患者が来院しない時代」
それがこれからの時代です。
 
極端に言うと10年後、う蝕治療型の歯科医院には患者は来なくなります(急患は来ますが)。
 
先生がいくら高い治療技術を持っていても、患者のことを心配していても、来院してくれなければ治療してあげることは出来ないのです。
 
 
患者に来院してもらう為には、患者のニーズを喚起する為の”フック”が必要になるのです。
※私は、潜在的患者に来院してもらう為のフック創りについてご提案しています。
 
例えばいま増えている”歯周疾患”も潜在的患者が多く、悪化しないと来院してはくれません。
だから患者が興味を持つコンテンツでニーズを喚起し、まずは来院してもらう事が大切なのです。患者が来てくれさえすれば、歯周病治療の必要性を教えてあげる事が出来るのです。
 
 
 
 歯科医療ニーズの総量は減っていません。”歯が痛くない(自覚症状がない)”から歯医者に来ないのです。
 
 
 
 
”歯が痛くない人”に来院してもらう方法
 
 
一度お考えいただき、助けが必要であればご相談ください。
 
 
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