こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
前回は、スタッフが院長の理想通りに動けない理由について書きました。今回はその続編です。
前回の内容は
スタッフが動けない問題を解決するには
(1)何に問題があってスタッフが動けないのかの把握
(2)問題を解決する適切なアプローチ技術
の二つが必要で
(1)には「技術・知識」「考え方」「伝え方」「指導法」「行動」「習慣化」「メンタル・人間関係」「権限と責任」などがあるというお話しでした。
人に動いてもらうには”相手を理解し適性に合わせた役割を与える”ことも大切です。
例えば
・勤務年数が長いがリーダーの適性がないのにリーダーに指名
・内向的な性格なのにコミュニケーション力が必要な受付担当
・明るい正確だが細かい仕事が苦手な人にプロジェクト管理担当
・行動的だが人の感情理解が苦手な人にカウンセリング担当
等々、歯科医院を訪問すると「なぜこのスタッフがこのポジションを任せられているのだろう?」と首をひねる事も多いのです。
すでに採用したスタッフについては特性を元にポジションを見直し、得意な部分を磨いていく事が必要です。
例えばチーフ
チーフであっても院長が望む様に”スタッフを人間力・行動力で惹きつける”事が出来る人はそんなに多くないのです。
周りのスタッフの困っている事を把握して、その人の目標が達成出来るようにサポートするサーバントリーダーの素質をもつスタッフの方が多いと感じています。
因みにリーダーシップに”人を惹きつけてガンガン引っ張る”イメージを持つのは誤りです。人を惹きつけてスタッフを動かすリーダーシップはスタッフのリーダーへの依存性を高めます。
チーフがいる間は積極的に動けていたスタッフも、チーフが退職すれば動けなくなる。そして次のチーフが苦労する事が多いのです。
モチベーションUPも同様です。外部からの動機づけはキッカケにはなりますが、多用することで依存性を高めます。
外発的な動機づけは動かしやすいという特性がありますが、効果が短期間であったり依存性を高めるという短所を持ちます。
やはり、スタッフひとり一人の心に眠る”なりたい自分””ありたい自分”を引き出して、消える事のない内発的なモチベーションを高めることしかないのです。
と考えると、院長がスタッフを思い通りに動かそうとすると「スタッフの院長への依存性を高め、指示待ちスタッフを生み出す」ことになります。
スタッフ採用面談を強化する
もし、これからスタッフを採用していくなら、現在働いているスタッフにない特性を持つ人財を採用することが必要です。
院長は自分の特性に近い人財を採用しようとしますので、院内の特性に偏りが出やすいとからです。
これからスタッフを増員していくなら、やはり「採用面談」がポイントです。
大切なのは採用する前に”どういう役割を果たす人財を求めているのか”を明確にして応募者に伝えることです(新卒なら現在の力量ではなく資質)。
採用面談でアンケートや性格診断をおこない、働いているスタッフとの相性やその人の持っている特性を見抜くことも必要です。
野球と同じ、4番打者ばかりでは良いチームはつくれないし勝てないのです。
歯科医療のプロスタッフを育てる
これから2045年に向けて、歯科医院に求められる技術力・知識量・行動力は従来の歯科医療の領域を超えたものになっていきます。
スタッフも歯科医療従事者としての心と技を磨かないと通用しなくなるのです。
”そこの医院環境にいる時だけ成立する”人や環境に依存させるマネジメント法ではなく、歯科医療従事者としての心を育てる、内発的モチベーションを高めるスタッフ育成が求められるのです。
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テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 13:00