こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
今日は「歯科医院の紹介患者獲得法」をちょっとお休みして、院長からのご相談が多い「なぜ、スタッフは院長の思う通りに動けないのか?」について書いてみたいと思います。
朝礼やミーティングで院長の考え方を伝えているのに
「スタッフが院長の考えを理解して動けない」
「以前、指摘したのに同じミスを繰り返す」
「自分達から積極的に動こうとしない(指示待ち)」
「スタッフがミーティングで積極的に発言しない」
「スタッフに任せるより自分でやった方が早い」
というご相談をよくいただきます。
この場合、一般的に院長が取る対処法は2つです。
①スタッフを呼び、動けていない点を再度指摘する(叱る)
②スタッフに辞められると困るので、少しのことなら我慢する。
しかし、このどちらもスタッフの行動が改善する可能性は低いと言えます。
①の叱る場合が何故改善に結びつかないかと言いますと、院長は前回使ったアプローチ法を繰り返すことが多いからです。
問題を解決するには
(1)何に問題があってスタッフが動けないのかの把握
(2)問題を解決する適切なアプローチ技術
の二つが必要なのです。
(1)で言うと「技術・知識」「考え方」「伝え方」「指導法」「行動」「習慣化」「メンタル・人間関係」「権限と責任」などが挙げられます(複合要素あり)。
例えば「伝え方」
人は言葉で伝えたことが、相手に正確に伝わると勘違いします”
例えばスタッフに「この資料、20部コピーしておいて」とお願いしたら、思った通りの仕上りではなかった、という経験はありませんか?
例えばスタッフは「片面、カラー、クリップ留」で印刷。
院長はこう思います。
「資料の内容を見たら、院内用だってフツウわかるだろ」「白黒で両面刷りか裏紙を使えよ」「ホント空気が読めない!!経費節減について再教育しないと・・・」
「ふつう」「常識的に」「みんな」「当然」「社会人なら」「〇〇すべき」
で院長はイライラします。
スタッフが「え~っ、白黒両面だって聞いていませんよ」と返すと、そこで登場する伝家の宝刀
「俺も忙しいんだから、そんなこと位空気を読んでよ」「わからないなら聞けばいいだろ」
他にも、院長は「先輩スタッフが教えてくれているだろう」と思っていた事が、先輩スタッフは「院長が教えるだろう」と思っていた。
新しく入ってきた衛生士がベテランだと聞くと周りは「技術は教えなくても出来て当たり前」だと思っていたが、本人は凄く悩んでいた。等々
さらに
・頭では理解できても行動化するのが苦手な人の場合
・医院理念、考え方の理解が浅い場合
・スタッフへの指導法、カリキュラムが確立されていない場合
・目標、ギャップ、解決法、達成期限が明確でない場合
・院内の人間関係がネックになっている場合
・院長に全権があり、スタッフで自己完結できない場合
・院長とスタッフとの信頼関係が構築されていない場合
などが要因でスタッフが動けなくなっている場合があります。
<次回に続く>
テーマ:スタッフ育成、チームビルディング
Posted at 08:51