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「週1回30分」が歯科医院を変える【第1回】 機能するミーティングには「準備」という土台がある  [2026年07月11日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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ミーティングをしているのに、何も変わらない

定期的にミーティングを開いている。議題もある。スタッフも集まっている。しかし診療現場の改善は進まない。決めたはずのことが着実に実行されない。同じ問題が繰り返し議題に上がる。こうした状況に心当たりがある院長は少なくないのではないでしょうか。

ミーティングの「形」はある。しかし機能していない。この状態が続くと、スタッフはミーティングを「こなすもの」として扱い始めます。参加しているが「お客さん状態」で、課題を自分ごととして受け取らない。結論が出ないまま終わり、行動に結びつかない。やがて院長自身も「ミーティングをやっても意味がない」という感覚を持ち始めます。

問題は、ミーティングそのものにあるのではありません。ミーティングの「設計」と「準備」にあります。

機能しないミーティングに共通する、一つの原因

ミーティングが形骸化する最大の原因は、ミーティングを運営するスタッフの準備不足です。準備とは、議題を用意することだけではありません。「このミーティングでどういう結論(合意)を得るのか」を院長や幹部と相談して事前に明確にすることです。

結論のイメージがミーティング運営担当者の頭の中にないまま始まると、議論は本題からブレやすくなります。発言が多い人の意見に引っ張られ、声の小さいスタッフの視点が埋もれます。時間が来たら「次回また話し合いましょう」で終わる。参加したスタッフは「今日も何も決まらなかった」という感覚を持ち帰ります。

一方、準備が整ったミーティングは動きが違います。組織運営者が「今日このミーティングで合意したいことはこれです」と冒頭に示す。必要な発言をしてほしいスタッフには、ミーティング前に「この点について意見を聞かせてほしい」と声をかけておく。議論が脱線しそうになったら「今日の論点に戻りましょう」と引き戻す。こうした準備と進行が、ミーティングを「決める場」に変えます。

「目的・目標・成果の確認方法」の三つを先に決める

機能するミーティングを設計するには、開催前に三つのことを明確にしておく必要があります。

一つ目は目的です。このミーティングは何のために開くのか。情報共有のためか、問題解決のためか、意思決定のためか。目的によって、必要な参加者と進行の仕方が変わります。

二つ目は目標です。このミーティングが終わったとき、何が決まっていれば成功か。「キャンセル対応の新しい流れを全員が合意した状態」「来週の数値目標と担当者が決まった状態」など、具体的な着地点を言葉にしておきます。

三つ目は成果の確認方法です。決めたことを誰が他のメンバーに伝えるのか?決めたことが実行されているかを、誰がいつどうやって確認するのか?取組み状況を見て成果を出せていなければ改善の指導を誰がおこなうのか?つまり、目標が達成されることに責任を負う存在が必要なのです。ここまで設計して初めて、ミーティングは「決めて終わり」ではなく「動かす起点」になります。先生の医院のミーティングに、この三つは揃っていますか。

組織運営者を「育てる」ことが、院長の本当の役割

多くの医院では、院長と幹部スタッフがミーティングを仕切っています。院長が検討して欲しい議題を提案し、幹部スタッフが進行し、院長が最終的な結論を出す。これは一見効率的に見えますが、スタッフが「お客さん状態」になる構造を強化しています。院長が運営を仕切るほど、スタッフは受け身になります。

機能するミーティングへの転換は、話し合う議題を「自分にとって重要なもの」とスタッフが感じる状態を作ること。目的と目標達成の為に、課題を見つけて解決する主体は自分たち(スタッフ)だという構図を院長が作り上げることです。でないと「やらされ感」が出てトップダウンがきつくなるほどにスタッフは貝になっていきます。

最初はうまくいかなくて当然です。課題を見つけ出す為の話合いの時間を作り、ミーティングの準備の仕方を教え、進行の練習をさせ、うまくいったことを認める。この積み重ねが、院長がいなくても動く組織の土台になります。

週1回30分という短い時間の中でミーティングを機能させるには、組織運営者の準備力が鍵を握ります。その準備力を育てることが、院長がミーティングに対してできる最も重要な投資です。

週1回30分から始める、小さな設計変更

今すぐできることを一つ提案します。次回のミーティングを開く前に、運営を担当するスタッフに「次回のミーティングで何を決めたいか」「それは何故か」「誰が目標の達成に責任を負うのか」を書いてもらってください。それだけでミーティングの質は変わり始めます。

ミーティングの時間を増やす必要はありません。参加者を増やす必要もありません。「何を決めるために集まるのか」という問いを最初に置くだけで、30分という限られた時間が「動かす時間」に変わります。

週1回30分。この積み重ねが、医院の文化を少しずつ変えていきます。

まとめ

ミーティングが機能しない最大の原因は、組織運営者の準備不足です。「どういう結論を得るか」を事前に明確にし、必要なスタッフに発言を依頼し、本題からブレないよう進行する。この準備があって初めて、ミーティングは「決める場」になります。目的・目標・成果の確認方法の三つを先に設計し、組織運営者を育てることが、院長がミーティングに対してすべき本質的な投資です。週1回30分という小さな時間の設計変更が、医院の動き方を変える第一歩になります。

 

先生の医院のミーティングが、「やっても変わらない時間」から「動かす起点」に変わるお手伝いができれば幸いです。

先生の医院のこれからを、心から応援しています。 

 

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