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【治療品質を経営に活かす歯科医院の作り方 シリーズ4】「失敗の数なら負けない」と笑える院長が、なぜ理想型に辿り着けるのか  [2026年07月06日]
おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
私は大阪の開業医団体で30年勤務し、院長の近くで経営と医院づくりを応援したいと独立して13年が経ちます。
このブログでは歯科医院経営とマネジメントに役立つ情報を発信します。
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成功している院長には、共通の「通過点」がある

医療品質もマーケティングも、組織づくりも患者対応も、すべてのバランスが取れた医院をつくり上げた院長にお話をお聴きすると、ほぼ例外なく言われることがあります。「失敗の数なら負けませんよ」と、笑いながら。

最初から理想型で医院づくりが出来た院長はほぼいません。遠回りをして、スタッフの退職など痛い思いをして、それでも理想に向かう行動を続けてきた先に、今のお姿があります。その通過点を知ることは、これから医院をより良くしようとしている院長にとって、大きな意味を持ちます。

最初は「経営重視」で動く。それは間違いではない

歯科医院の開業初期、院長が経営面を重視して動くのは合理的な判断です。収益の基盤をつくり、患者を集め、スタッフを確保し、運営を安定させる。まずここに集中しなければ、医院そのものが立ちゆかなくなります。

成功されている院長の多くは、課題を設定すると同時に行動に移し、目標を達成することを得意されています。

開業期の経営重視には理由がある。それはスタッフがまだまだ未熟で、院内の仕組みも標準的レベルを目指す段階にあり、「人と仕組みの質で売上を上げる」段階には至っていないからです。だから治療の質も意識しスタッフを鍛え上げながら、まずは経営の土台を固める。この優先順位は、結果として多くの院長を次の段階へ導く踏み台になっています。

また、最初から成功確率の高いものだけを選び続けると、成功までの距離はかえって遠くなります。失敗を恐れずに行動し続けることが、最終的に理想型に近づくための唯一の道であることを、成功院長たちの歩みは示しています。

地雷が爆発するとき。それが「転換点」になる

経営重視で動き続け組織規模が大きくなってくると、やがて院内の問題が表面化し始めます。組織づくりより課題達成を優先してきた結果として、静かに蓄積されてきた地雷が、あるとき一気に爆発するのです。

スタッフの大量退職。経営面での閉塞感。多忙な日常の中で積み重なる院長自身の疲弊。これらが重なったとき、院長は初めて強く感じます。「対症療法ではダメだ。医院をさらに発展させるには、根本的な対策をしなければならない」と。

この痛みは、決して失敗ではありません。それは次のステージへの入口です。経営重視の時期に蓄積した行動力と問題解決の習慣を持ちながら、「質の強化」という新たな方向へ舵を切るための、必要な気づきなのです。近年では、最初から経営面と質を同時並行的に高めて成果を出されるスーパー院長が出てきていますが、その方は開業時に経営者脳がある程度出来上がっておられるので誰もが真似できる訳ではないのです。

舵を切るタイミングに、スタッフは育っている

興味深いのは、院長が質の強化へ舵を切るそのタイミングで、スタッフがある程度成長しているケースが多いことです(ただし教育を怠っていたらダメ)。経営重視の時期を共に走り抜けたスタッフは、医院の現場を知り、患者との関わり方を体で覚えています。

院長が「質を高めよう」と動き始めたとき、その方向性を理解して一緒に動けるスタッフがいる。医院の価値を患者に表現できる土台が、気がつけばできあがっている。経営重視の時期は、その土台づくりの期間でもあったのです。あと、そこに足りないのは「スタッフへの権限の適正な付与」です。

先生の医院のスタッフは今、どのような状態にありますか。院長が「次の方向」を示したとき、一緒についてきてくれる準備ができていると感じますか。

どのタイプも「選択」である。ただ、目指す方向は伝えたい

経営重視のまま質に目が向かない院長も、質にこだわり経営に目が向かない院長も、それぞれの判断と優先順位があります。企業化に向かう医院は、事業体としての規模の優位性を持ちながら、経営に偏ることの弊害も同時に抱えます。どのタイプを選ぶかは、最終的にはご自分の適性を考慮した院長自身の判断です。

ただ、現場で多くの医院を見続けてきた立場から正直に言えば、医療の質と経営の生産性が両立した医院をつくった院長は、スタッフが長く働き続け、患者が医院に定着し、院長自身が医院経営と治療に誇りをもっておられる方が多い。その姿を見るたびに、理想型の院長が一人でも増えてほしいと思うのです。

まとめ

医療品質と経営のバランスが取れた理想型の医院を、最初から作れる方は限られます。多くの場合には経営重視で動き、失敗を重ね、地雷の爆発という痛みを経て、「質の強化」へ舵を切った院長たちが積み上げてきたものです。失敗を恐れず行動し続けることと、痛みをきっかけに方向を変える柔軟さ、この二つが、理想型への道を開きます。

 

先生の医院は今、どのステージにありますか。もし院内で様々な問題が発生し「対症療法の限界」を感じ始めているとすれば、それはすでに次のステージへの入口に立っているサインかもしれません。

私にサポートのお声がかかるのは、院長が対症療法の限界を感じられたタイミングが多い。何故ならそのタイミングでは第三者の客観的で専門的な視点が必要だからです。

ぜひ、次のステージへの歩みを着実に進めるための方法を、先生と私で一緒に考えさせていただければ幸いです。

 

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