おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
41年間歯科医院と関わってきて感じるのは「どうやれば経営的結果を出せるのか?」を理解して開業される院長は少数派だということ。
それでも20年前頃までは何とかなったのですが、今の時代はまず結果に繋げられるノウハウを持っていないと上手くいかないのです。
例えば「広告」一つをとってもそうです。
ホームページや看板などの正しい活用法、広告費のかけ方を理解できていないまま事業者に丸投げすると、作成費用や管理料ばかりがかかり新患獲得に繋がらない。
また、患者を集める場合にも「どういう治療コンテンツを扱えば収益の柱に成長させられるのか?」を考えておく必要があります。
そして最初の段階でエッジを立てるのは一つに絞るのです。でないとコストばかりがかかり収益性が悪くなります。
そして絞った項目で経営的な結果を出し、お金が貯まってきたら次の手を打つのです。
矢継ぎ早に経営対策を打って形にできるのは鍛え上げれたチームメンバーがいる総合歯科医院と超大型歯科医院だけですので、院長はチームメンバーの成長を加速させながら参入するタイミングに備えてお金と経営資源を準備をする必要があるのです。
技術がまだ成長段階でチームメンバーの成長が間に合っていない段階から「インプラント」「アライナー矯正」「メンテナンス」「自費エンド」・・・と何でも揃って高品質である様に打ち出すと、広告の使い方が上手ければ最初は患者を集められるのですが、次第に化けの皮が剥がれて患者が集まらない様になっていきます。
まだまだ、他の院長に対する見栄で設備を導入したり分院を出したりする院長が多いと感じます。
ただ、その経営判断って本当に採算が取れるのだろうかと疑問に思うのです。
また昨日、地域の人件費相場より7万円も高い人材募集広告を偶然見つけました。
私はそれを見て「えっ、既存のスタッフの給料もそれにあわせて上げないといけないのに採算取れるの?」と思ったのです。
歯科医院経営は国の予算に基づくシンプルな足し算と引き算の世界です。
財務省も医療費を削減する魔法の杖である「地域別診療報酬」をまだ諦めていない様です。
だから採算性を考えない経営に未来はない。
結果を出せればお金を使えますが、結果が出ないのに無駄なお金を使ってはいけないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00