おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
個人も飲食店や様々なお店も、そして歯科医院も目の前にいる人達とどの様に接していくのかが大切だと感じます。
例えば、業態や収益モデルにもよりますが「距離感」を間違えると経営にもマイナスに働いてしまう。
高級ブランドバッグのお店で求められる接客と歯科医院で求められる医療接客はまったく違うのです。
勘違いしている人は一般の高級店でおこなっている接客の外側(型)ばかりを真似します。
しかし上質な接客は「型」だけでなく客が求めている「インサイト」に気づき「痒いところに手が届く配慮」が出来ないと意味がありません。
だから型だけ真似している医院の場合には逆に患者との距離を遠ざけてしまう。
形式ばった接客やバタバタしている空間は医院メンバーと患者との距離を遠ざけるのです。
私はハーズバーグの二要因理論は働くスタッフだけでなく患者との関係でも使えると考えています。
患者の「不満足」を解消する努力をしていればクレームは発生しづらいのですが、それだけをやっていても患者の「満足」は得られない。
患者は「不満足」ではないが「満足」でもないのです。
患者の不満足に繋がる「衛生要因の解消」だけにフォーカスする状態を長く続けていると患者は「不満足ではないから通う」状態になります。
すると、規模や治療品質も同じくらいで患者の満足度にもフォーカスした取り組みをする歯科医院が診療圏に登場すると評判になり経営面で影響を受ける様になるのです。
もちろん、患者満足に繋がる「動機づけ要因」は歯科医療に似つかわしくない接客や過剰なサービスではありません。
患者の感情がプラスとマイナスのどちらに振れているのかを感じ、患者が不安なく治療が受けられる様に最善のサポートをしていく。
その時の体験が患者の心に蓄積し、家族や友人に伝わり、地域に徐々に浸透していき「地域における医療機関としての評価(足場)」となるのです。
先生の医院ではどうでしょうか?
患者は不安そうな顔で治療を受けていませんか?
治療室を出る前に患者の疑問は解消されていますか?
患者が「不満足ではないが満足でもない」状態の影響は見えないところで少しづつ出てきます。
そして地域住民からの医院の評価は長年かけて地域に浸透していく。
「満足」にフォーカスしてその評価をプラスにするのか「不満足ではない」状態で止まるのか?
それを院長とチームメンバーは決める必要があるのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00