おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医療に対する国の期待値が上がり果たすべき役割の幅が拡がっています。
その事は令和6年歯科診療報酬改定の内容を見ても分かるのです。
改定資料を何回も読み返して洞察しても「この内容通りで実施できる歯科医院がいったい何件位あるのだろうか」と考えてしまう。
若手の院長で今回の改定前から地域包括ケア型の歯科医院を構築されている凄い院長も出てきていますが誰もがモデリングできる訳ではないのです。
今回の改定で廃止された「か強診」にしても国が条件を緩和して増やそうとしても件数は増えなかったですし、施設基準は取得したものの機能していない歯科医院もいっぱいあった。
一見、振り出しに戻った様に見える「かかりつけ歯科医機能」を国がどんな戦略と戦術によってこれから構築するのかについても興味深いのです。
詳しくは2月22日に開催される押村憲昭先生のオンラインサロンのセミナーでお話しますが、一つ明確に言えるのは国の政策は一切ブレていないし今後もブレずに進められるということ。
だから歯科医療機関が超えていくべきハードルは現時点でも明確なのです。
もう一つ、重要なのは先生の歯科医院の経営資源を点検し強化していくことです。
国が保険医療機関に求める「品質」は今後も高くなっていきますが、経営面から見ると「どれに対応しどれには対応しないのか」を決めることと、「何から優先的に対応していくのか」を決める必要があるのです。
先生が、1.5次多機能型歯科医院を目指されるのであれば段階的に取り組むべきことは多いのですが、対策は医院の収益面を強化しながらおこなう必要がある。
生産性と収益性が低い歯科医院ではこれから進む経営環境の悪化には対応できませんので注意が必要なのです。
ドクターとスタッフの歯科医療従事者としてのレベル、医院のレベルもどんどん上げていく必要があります。
例えば、今回登場した「小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算」だって「か強診」基準を超えられなかった院長にとってはハードルが高いですし、二年後の診療報酬改定でも地域包括ケアシステム関連の項目が更に強化されることも決まっていますので、施設基準を取得して更新できる医院をつくれなければ算定できる診療報酬の項目がどんどん減っていくからです。
さて、先生は経営者としてどちらの方向に舵をとっていかれますか?
あっ、ちなみにどんな治療品質の歯科医院なのかはこれから国民に「公示」されていきます。
いよいよ医療機関のランク分けと振るい落としへのカウントダウンも始まりましたので、その事も考慮して理想の歯科医院を目指してくださいね。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00