おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
4月から年金制度が改正され、60~64歳の受給者も月47万円までは在職老齢年金によって減額されずに受け取ることが出来る様になりました(以前は28万円まで)。
また、いままで70歳までだった受給年齢の繰り下げを75歳まで可能としました。
これは何を示しているのか?そして歯科医院経営にどういった影響があるのかを考えてみたいと思います。
国は働く人の定年を過去に60歳から65歳へ引き上げました。
そして段階的に年金の受給開始年齢を65歳に引き上げた様に、定年を70歳までに引き上げて年金受給開始を段階的に70歳にまで引き上げることを考えていると思われます。
ただし、定年が引き上げられると言っても労働者の地位が今まで通り守られる訳ではありません。今でもそうですがフリーランス化などによって60歳以降の年収は大きく減る可能性が高いのです。
今までは生活に少し余裕を持つために年金を受給しながら働いていた高齢者が、これから先に年金の受給を開始する世代は生活できないから年金を受給しながら働く様になっていくのです。
ちなみに、現在年金を受給している人の受給額も受給額決定の三要素によって減っていく事が予想されます。
2020年度の60~64歳の就業率は71.0%、65~69歳が49.6%、70~74歳が32.5%と、いずれの年代も10年前と比べて10ポイント程度上昇しています。
一方で就業者全体としては2021年は2020年と比べ9万人減少しています。男性が22万人減少し女性の就業者が12万人増加したのです。
男性の若い就業者が減少し女性や高齢者の就業者が増加しているのが最近の傾向です。完全失業率が改善して全体の就業者数が増えれば女性や高齢者の就業者数は更に増えるでしょう。
となってくると、このまま高齢者や女性の就業率が上昇していった場合、平日の昼間に歯科医院に治療に来れる人はどれだけいるのかという話になってくるのです。
どこの歯科医院も平日の夕方や土曜日の予約は満杯です。
ただその分、平日の昼間の予約に空きがある歯科医院が出てきている。
だからと言って、日曜祝日や夜遅くまで診療するとなると働いてくれる人の確保が難しくなる。
じゃあ、どうすれば良いのか?対策プランを院長は持っているのかということなのです。
徐々に進む変化への対応は後回しになりがちです。
大きな歯科医院の院長の対策プランは明確ですので、あとは中小零細規模の歯科医院がどう動くのかですね。
ゆでガエルにならなければ良いのですが・・・
テーマ:経営環境の変化
Posted at 05:00