おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
私は今のうちに歯科医院の未来を担う人材をできるだけ多く採用し、彼らが長く働ける医院環境を作る必要があると考えています。
理由は日本の生産年齢人口はこれからの10年で大幅に減少していくからです。
15歳~69歳の年齢でみると2030年には650万人位減少する(2020年比較)
もちろん、AIやロボティクスの活用によって必要な労働力が減少している業種もありますが、労働集約型である歯科医院にとっては危機的な状況なのです。
また、新型コロナウィルスの感染拡大によって一時的に影響を受けた歯科医院経営も多くの医院では売上も戻り感染症の拡大時の対策についての経験もできた。
ただ、多くの院長は気づいていませんが国民の生活スタイルが少しづつ変化していることが、これから歯科医院経営に影響を与えるようになるのです。
例えば、コロナ感染によって国民の外食スタイルが変化したと言われています。
外食がなくなることはありませんが、「外食」「中食」「内食」の垣根が徐々に壊れ、国民の食事やコミュニケーションを楽しむスタイルが多様化したのです。
従ってコロナ前の外食提供スタイルを続ける飲食店は売上が完全に戻ることは今後もあり得ない。
マスメディアの衰退でもそうですがZ世代は、
・自分が必要と感じる時に
・必要なモノだけ
・快適な場所で
・快適な手段で
楽しんだり、シェアしたり、利用したりしようとする人たちです。
Z世代はデジタルネイティブ世代でもありますので、コンテンツの視聴やモノの利用(一部購入)だけでなく、コミュニケーションもデジタル化しているのです。
そういった中でこれからの時代は「AIDMA」や「AISAS」ではなく「SIPS(共感・確認・参加・共有/拡散)」によって行動する世代が中心となっていくのです。
説明する内容が多すぎて詳しくは書けませんが、新患が増えたり定期管理患者が増えたりしている場合には気づきにくい変化が「医療」と「医療の周り」でも起こっています。
急激な変化でなく徐々に進む変化は気づきにくく経営への影響も大きくは出ません。
しかし、10年も経てば確実に社会の構造が変わり歯科医院経営にも大きな影響を及ぼすようになるのです。
国の政策やプラットフォーマーの戦略は10年、20年~40年位の長いスパンで進められます。
もちろん、国の政策や社会の変化を先読みし早く対応し過ぎると経営面で苦戦する様になりますので、収益化が見込める半歩先のタイミングで新たな取組を始めなくてはならない。
そして、そのタイミングを読める院長はしっかり準備することができ先行者利益を得られますが、歯科界でのトレンドだと言われてから始める院長はコモディティ化によって収益に結びつけることが出来ないのです。
いま、歯科医院に起こっている経営環境の変化は大きなものですが、対応する体力や経営力がない歯科医院も多い。
しかも、大きな変化が起こっていることにさえ気づいていない院長もまだまだ多いように感じます。
早く変化に気づいて対応して頂きたい。
そう願うのみです。
テーマ:経営環境の変化
Posted at 05:00