おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
2021年の休廃業・解散状況を見ますと2019年を6000件下回る5万3千件程度になりそうです(帝国データバンク調べ)。
これは国の手厚いコロナ支援によるもの。
しかし医療関係は過去最多の休廃業・解散となっている。
クリニックの休廃業が11月時点で402件、歯科医院が81件となっているのです。
歯科医師の年齢のボリューム帯は59~68歳で27,400人位です(平成24年調査を基に計算)。
この年齢層はこれからリタイアが始まり10年後には多くの歯科医師がリタイアしている。
そして、この年齢層の下の49~58歳、そして39~48歳とに移るにしたがって歯科医師数は少なくなっていきますので、10年後には歯科医師数はかなり減少することは確定している。
しかし令和元年の調査では無歯科医地区は全国で777地区あり、歯科医師、歯科医院の偏在から考えると無歯科医地区はこれからの10年で大幅に増える可能性があるのです。
ちなみに地域の歯科医師数が減っていくと歯科医院経営が改善すると考えられる院長が時々おられますが間違いです。
また、これからの10年で中小零細規模の65歳以上の会社の事業主が廃業していきます。
いわゆる事業所承継の2025年問題ですが、地域のお店や医療機関が減っていく事で地域の過疎化に拍車がかかる可能性が高い。
では先生が開業されている地域の状況はどうでしょうか?
買い物難民の対策だけでなく地域医療や介護など地域包括ケアシステムを支える体制は構築されているでしょうか?
まだまだ、歯科医師や歯科衛生士の地域連携への参加が少ないと聞きます。
医療機関が地域に出かけ地域の人たちと共に地域医療や地域サービスを守る活動に参加していく事が地域からの信頼に繋がり経営を安定させることに繋がる。
そして、医療体制と介護が充実している地域から人は出ていかない。
地域がこれからどう変化していくのか?
地域づくりがどう進んでいるか?
歯科医療としてそこにどう関わるべきなのか?
変化してく地域環境を知り、そして地域の発展に関わることがプライマリケアを担う歯科医療機関として重要になっていく。
地域と関わり地域の信頼を得てこそ地域の人たちが歯科医院を守ろうとしてくれるのです。
土壇場微なって地域連携に関わろうとしても地域の人たちからの信頼を得ることはできない。
私はそう思っています。
テーマ:経営環境の変化
Posted at 05:00