おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
団塊の世代は2021年12月末時点で72~74歳で10年経てば82~84歳。
75歳を超えれば歯科受診率が急激に低下していくことを考えればこれからの5年で歯科医院に来院する団塊の世代の患者は減っていく事になります。
現在は歯科医院に来院する患者の50%が60歳以上となっています。60歳以上の患者は増えて60歳未満の患者は減っているのです。
団塊の世代の来院数が減れば単純に考えても10年後に歯科医院に来る患者数は減ることになる。
以前にブログで書いたように「10年後歯科医院に患者は来なくなる」が現実となっていくのです。
もちろん、う蝕治療需要が無くなる訳でもありませんし歯科医療にとってまだまだ重要な治療なのですが「歯冠修復及び欠損補綴」の算定点数が下がり続けている現状を見ればう蝕治療ニーズだけでは歯科医院経営を維持できなくなっていく事は明らかです。
また、これから歯科医療を提供する場所も多様化していきますし、必要な治療技術や関連知識の幅も広がっていきます。
「連携」など新たな分野で歯科医療の提供が求められているし、国民が健康になる為に必要な歯科医療需要量としてはう蝕治療需要が減っても変わらない。
ただ、新しい歯科医療需要はプロダクトライフサイクルにおいてまだ導入期であり成長期には入っていませんので、国民の認知量と需要量が増えてキャズムを超える必要があるのです。
私はこれからの5年が歯科医院にとって勝負の期間だと思っています。そしてチャンスでもある。
いま、これからの歯科医療の在り方や歯科医師の在り方などについての見直し論議が進んでいますので5年から10年経てば歯科医療の役割自体が変わっている可能性が高いのです。
だからチャンスなのです。
歯科医療機関だけでなく歯科医師会や行政が新たな歯科医療需要の喚起にどう取り組むかで地域に新しい歯科医療を認知させることが可能だからです。
この歯科医療需要の喚起は地域単位でできますし、地域連携で取組が進めば地域住民の健康度はかなり向上することになる。
以前に書きましたように地域行政はマンパワーや資金不足によって疲弊していますので、地域の歯科医師会などが連携して取り組むことが出来れば患者と歯科医院にとってWinWinな結果を生むことになるのです。
10年後の歯科医院の患者数がどうなるのかは、新たな歯科医療需要をどれだけ取り込むことが出来るのかにかかっています。
もちろん、需要はあっても歯科医院が従来型(う蝕治療型)のままであれば需要は取り込めませんので、時代に合わせて歯科医院も変化していかなくてはならないことは言うまでもありません。
テーマ:経営環境の変化
Posted at 05:00