歯科医院経営コーチの森脇康博です。
さて、先生の歯科医院は3年後にどうなっているでしょうか?
完成図面はありますか?
どこを優先して取組みますか?
カウンセリング?
受付改革?
勤務ドクター教育?
治療技術?
コミュニケーション?
院長は歯科医院という建物(組織)の設計をおこなう建築士であり現場監督でもあります。
台風による水害など、自然災害が起こってもビクともしない建物(歯科医院)を建てなくてはいけない。
なのに設計図がないまま建物を建て始めた。
えっ、基礎工事(スタッフの育成システム)をやっていないですが、それで良いのですか?
作業員(スタッフ)が設計図面がなくて混乱しています。
「監督(院長)! 昨日までの指示と違うのですが・・・。
歯科医院経営で成功する院長と上手くいかない院長の違いは3年後の設計図を持っているかどうかです。
完成イメージに基いてどこから工事を進めるのかをスタッフに説明し、分業しながら予定期間で質の高い建物を建てるのです。
そして現場のコントロールをできる人を育て任せていくのです。
一方、上手くいかない院長は設計図を持たずにスタッフに経験と勘だけで指示を出します。院長の頭の中にはおぼろげな完成イメージはあるものの、スタッフにはイメージできませんので工事期間は伸びていき、ミスが多発します。
「違うだろ、そうじゃない」
「常識で考えたらわかるだろ」
院長は他の建物(歯科医院組織)を見て良いと思えばそれを取り入れるので、スタッフが院長から聞いてイメージしたことからドンドン変わっていくのです。
院長以外は完成イメージを持っていませんし、持っていたとしても院長と食い違っていますので、すべてにおいて院長が細かく指示をしなくてはいけない。
そして、スタッフが細かいことまで院長に聞いてくるのです。
「そんなこと常識で考えたら分かるのに、本当にうちのスタッフは・・・」
もちろん、現場もスタッフには任せてはおけません。
院長が細かく指示を出し、ダメ出しをしますので、スタッフは段々自分で考えることを止め、どうすれば院長にダメ出しをされないのかを考えるのです。
さて、この歯科医院は3年後にどうなっているでしょうか?
多くの歯科医院で院長やリーダーがこの様な過ちを繰り返しています。
質の高い建物を建てたいのであれば、明確な設計図(綿密ではありません)を示して分業することが必要。
工事を始める前に、院長がやるべきことは設計図をつくること。
そして現場を任せたいスタッフに寄り添い丁寧に教え、少しづつ任せるようにしていく。
院長は工事全体を俯瞰して視て細かいことには口を出さない。
現場を任せたスタッフの悩みを聴いてあげ(答えは与えません)、気づきを与える質問だけを繰り返すのです。
リーダーが「このことに責任を負うのは自分で、自分が答えを出してメンバーを導かなければならない」と自覚できるようにならないと組織は成長しないからです。
院長が1級建築士になる。
設計図をつくってメンバーに
・目的
・戦略(いつまでに何処にいくのか)
を説明し、戦術(具体化)を任せていくのです。
任せられる院長にならなければ院長の多忙さもイライラも解消することはありません。
さて、どうしますか?
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00