歯科医院経営コーチの森脇康博です。
さて、質問です。
先生の歯科医院で他の患者を紹介してくれる人の名前をあげてください。
また、紹介によって来院した患者は何人思い浮かべられますか?
多分、数人の名前は出るでしょうが次々と名前をあげられる方は少ないでしょう。
でも、それでは駄目なのです。
”紹介してくれる患者の名前が出てこないから紹介患者が増えていかない”
私はそう考えています。
例えば、コメダ珈琲店で有名なベテラン店員は約400人の顧客の「モーニングセット」の好みを把握しているそうです。誰がバターで誰がジャムで、誰がトーストをしっかり焼き・・など、顧客は何も言わなくても好みにあう朝食が用意される。
では歯科医院ではどうでしょうか?
いわゆるお店の常連である紹介者なのに、ロイヤルカスタマーに相応しい扱いができていない歯科医院が多い。私はそう思っています。
歯科医院の患者からの信頼度の計測は紹介患者数でおこなうです。
ホームページからの新患に依存して歯科医院経営をスタートしても、紹介患者の数を徐々に増やしていかなければ歯科医院の未来はないと考えます。
では、患者が家族や友人を紹介したくなる心理について少しだけ考えてみたいと思います。
歯科医院に来院した患者は何らかの期待感を持っています。
その期待感は
①家族や友人からの情報
②ホームページなどネットの情報
からなどが多く、何を期待しているのかについては、
①院長やスタッフが優しい
②治療説明や治療が丁寧
③納得するまで説明してくれる
④治療技術が高い
⑤女医が在籍
⑥子ども連れでも通いやすい
⑦病院のような大きな歯科医院(総合歯科医院)で様々な治療に対応してくれる
など、患者の価値観によって様々です。
では、紹介が多い歯科医院と紹介が増えない歯科医院では何が違うのでしょうか?
実は、紹介で患者が増える歯科医院では患者が期待する要素のうちの何かが突出しているのです。総合歯科医院では複数の治療やサービスが突出している。
例えばテレビCMで御馴染みの「ハズキルーペ」
CMの作り方も秀逸ですが、訴求ポイントは
①大きく見える
②頑丈
③日本製
とシンプルです。
顧客が口コミする場合も訴求ポイントが明確に伝わる。
一方、歯科医院ではどうでしょうか?
⑦の大きな歯科医院は総合力ブランドで患者を集められますが、小中規模の歯科医院は訴求ポイントが複雑で突き抜けていないことが多いのです。
それでは紹介患者を増やすことは出来ません。
そして大きな歯科医院の分院が近くに開業すれば患者は転院していくのです。
患者を増やし紹介を増やしたいなら訴求ポイントをシンプルで強いものにしなくてはいけない。
そして、その訴求ポイントが地域住民の頭に記憶されないといけないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00