歯科医院経営コーチの森脇康博です。
<目的地 その1> A院長
3年後には「定期管理型歯科医院」として県内の遠い場所からも患者が来院する歯科医院になっている。だから1年目は、最先端の治療技術、検査、検査説明、などについて海外にも出向いて徹底的に学び、ドクターとスタッフのレベルを高めそれを院内で表現できるようにする。
院内の研修システムの構築を急ぎ、一人ひとりの目標を明確にし、スタッフが階段を1歩づつ上るように成長できるように導く。
もちろん、中期経営計画書(3年)を作成し、計画をカスケードダウンした単年度計画の達成を目指す。
<目的地 その2> B院長
歯科医院経営が上手くいくように、新たな治療コンテンツを採用して臨床のレベルも高めていく。スタッフの接客接遇研修も毎年おこなっていく。
<目的地 なし> C院長
経営環境がどんどん厳しくなってきている。金属も高騰して保険の治療は赤字。歯科衛生士は募集しても応募がないしメンテナンスの患者も増えない。来年の診療報酬改定で初診料や再診料が上がらないかな・・・。
先生はどのタイプの院長でしょうか?
院長が決める目的地によって経営対策も1年後の成果も違ってきます。3年後までが明確なA院長は間違いなく目的地に到達できますが、B院長とC院長はこれからの厳しい経営環境に適応してスタッフと患者を守ることが困難なのです。
航海に出た先生の船が何日間をかけてどこに向かうのか(目的地)を船員に伝えないければ、船員はどれくらい頑張れは良いのかがわかりません。
そして目的地に向かう理由が
・船長1人の利益
・有名になる為
・目的がない
であると船員が感じたらリンゲルマン効果(社会的手抜き)が働き、船は迷走を始めるのです。
でもタイプ的にはB院長とC院長が圧倒的に多く、A院長は少ない。
開業して売上があがり借入金の返済のめどが立ってくると、「もうこの辺りでいいかな」と考えてしまう。
でも、「もうこの辺りでいいかな」と院長が考え出すと医院の成長も売上の伸びも止まります。
院長の目標達成へのモチベーションが歯科医院経営の推進力であるからです。
また医院が大きくなるにつれて院長以外の推進力を育てる必要があります。
単純に組織が大きくなって売上が1.5倍になれば院長が背負う荷物も1.5倍になる。なのにいつまでも院長単独の推進力にこだわっていると手が回らなくなり組織のあちらこちらに亀裂が入ってくるのです。
院長一人で実現できることには限界があり時間がかかります。
目的地が遠く困難であればある程、一緒に目的地に向かうための協力者が必要なのです。
そして、皆が納得しワクワクできる目標が必要。
先生がA院長のようにありたいと強く思う時、
先生の周りに先生の志を応援してくれるパートナーが何人いるのか?
パートナーの心に火をつけることが出来たのか?
それによって先生が漕ぎ出した船の運命が決まるのです。
メンバーをワクワクさせる目的地と目標の設定、大切です!!!
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00