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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院の院長が考えるべき経営問題 その8 経費と提供価格  [2019年10月10日]
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
 
歯科医院の「経費」、いろいろな分け方があります。
 
一般的なのは
・変動費
・固定費
 
変動費の代表は「技工費」「材料費」であり、固定費の代表は「人件費」です。
 
他にも
 
・直接費(売上を上げるのに直接必要な経費)
・間接費(管理など、間接的に必要な経費)
 
という分け方もある。
 
 
 
理想的なのは「売上を最大にし経費を最小」にすること。
 
だだ、内科などと違い歯科医院は「設備費」と「人件費」負担が大きい。
逆に言えば設備費と人件費に投資して売上を上げる収益モデルと言えます。
 
 
治療技術や関連技術は発展しており、治療にかかる手間は増えています。
 
例えば補綴物を一発で合せる為には印象も石膏もこだわる必要がある。
インプラントでも医院によってドクターの技術が違うし埋入にかけている手間が違います。
 
 
つまり、医院によって「製造原価」が違う。
 
なのに地域内のインプラントの価格は大差がないのです。
 
 
 
院長には材料費と技工費は見えるが
 
・技術を高める為の研修費
・院内の設備費
・人件費
・間接経費
 
などの経費が見えていない。
 
だから「値付け」を間違う。
 
 
”提供している価値に見合う価格で買って頂ける様にする”
 
 
経費をかけ高い品質の「治療」を提供するなら、それに魅力を感じ価値に見合う対価を支払う患者を集めなければいけません。
 
 
 
USJの再建に関わられたマーケッターの森岡毅さんが、業界を救う為に入場券の値上げをした様に、歯科医院でも適正価格で患者に技術を買ってもらわなければ歯科医療の未来はありません。
 
 
 
院長の多くは「患者に良質の医療を安く提供したい」とお考えです。
 
その信念は素晴らしいと感じますし、私も「保険で良い医療を」という開業医団体に長年いましたのでそういう社会を望んでいる。
 
 
 
しかし、現実は違う。
 
歯科医院の経費はどんどん膨らんでおり、診療報酬が見合っていないことによる経営悪化がどんどん進んでいるのです。
 
だから院長が患者に分け隔てなく良質の歯科医療を提供したいなら、どこかで赤字になる部分を補う対策が不可欠になる。
 
 
 
現実を直視しないで院長の理想だけを追いかけていれば、スタッフの未来と来院してくれている患者の未来を奪うことになります。
 
「安く提供するのが良い人で高く提供するのは悪い人」というご自分の心理的な誤りに気づいてください。
 
 
適正価格で提供することが悪いことではないのです。
 
 
 
スタッフの未来も患者の未来も院長は背負っている。
 
院長の責任はそれだけ重い。
 
 
患者への提供価格、見直してくださいね(保険では出来ませんが・・)。
 
 
 
 
 
 
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