歯科医院経営コーチの森脇康博です。
USJ(ユニバーサルスタジオ・ジャパン)の劇的な復活を演出したマーケッターの森岡毅さんは、著書「USJを劇的に変えたたった一つの考え方」の中で、こう書いておられます。
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戦略の定義・・・戦略とは、目的を達成する為に資源(リソース)を配分すること。
なぜ戦略が必要なのか?
①達成すべき目的があるから
②資源は常に不足しているから
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医療とは相いれないと勘違いされがちな戦略ですが、院長が理想とする歯科医療像があるのに戦略をもたないのは、その理想を本気で達成する気がないと言われても仕方がないのです。
「患者を笑顔に」
「患者の8025を達成」
歯科医院のスタッフによく話すのは、患者の「8025」を達成するには、20歳の患者なら60年間メンテで通い続ける関係を築く必要があり、その為の戦略が必要になる、という事です。
それって、そう簡単なことではないと思うのです。
「初診で来た患者を何としてでもメンテナンスに移行してもらうんだ」と強く願い、スタッフに熱く語り、その為の方法(戦略・戦術)をスタッフと本気で考えていますか?
患者の健康を願うだけではなく、やはり戦略・戦術を考えて患者を導かないと、60年間も歯科医院には通ってはくれません。
目的を達成する為には「限られた資源を効果的に配分する為の戦略が不可欠」なのです。
まず、院長が「目的」「目標」「戦略」を明確にしなければ、スタッフも患者もついてきてはくれません。
2025年に向けて、激動の時代は始まっています。
・保険診療の収益性をどうやって高めるのか?
・医院全体の収益の柱を何にするのか?
・国が課してくる施設基準をどうやってクリアするのか?
・デジタル化をどう考えるのか?
・拡大路線か?現状維持か?
・歯科医の老後資金はいくら必要なのか?
(計算すると、ほとんどの院長は驚かれます)
等々
「かかりつけ医の登録制」や「定額制」が報道される中、戦略の無い歯科医院が10年後も生き残れる確率は、とても低いのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00