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鳥貴族の赤字と歯科医院経営にはどういう関係がある?  [2019年03月13日]
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
ペネトレーション戦略
 
 
利益よりも市場シェアを確保することを優先した戦略で、大きな企業が取る戦略です。市場シェアを確保することによってコストダウンを実現し、利益を確保する戦略を指します。
 
 
そのペネトレーション戦略を取る企業が経営的に苦戦しています。
 
 
 
例えば「鳥貴族」「吉野家」と聞けば、「安くて美味しい庶民の味方」という印象が強いと思います。
 
この「安くて美味しい」というのが「ブランド価値」です。
 
このブランド価値によってこれらの企業は市場シェアを確保し、コストダウウンによって利益を生み出してきたのです。
 
 
 
 
しかし、その戦略が成立しにくくなっています。
 
 
理由はコストの増加です。
 
人件費や人材調達コスト、材料費、その他の経費が増えているのです。
 
 
だから鳥貴族は値上げをしました。
 
でも、値上げによって「280円」というブランド価値を毀損してしまったのです。だから、客足が遠のいてしまった。
 
 
しかし、人間には「馴化(じゅんか)」という性質がありますので、鳥貴族の場合は客足は徐々に戻っていくと予想しています。
 
 
 
 
これと同じことが歯科医院経営にも言えるのです。
 
一番大きな間違いは経営規模が小さいのにペネトレーション戦略をとろうとすることです。
 
規模の小さい歯科医院がおこなう低価格の強みは、大きな歯科医院がおこなう同質化戦略によって一瞬にして消されてしまいます。
 
体力戦になれば経営規模の大きい方が勝つのです。
 
 
 
ちなみに私は、歯科医院はペネトレーション戦略を取るべきではないと考えています。
 
 
歯科医療の価値を自ら下げていくことに繋がるからです。
(そうは言ってもコモディティ化は進行するでしょうが・・・)
 
 
院長が戦略を考える場合には、これから歯科医院の経費が増えていくことを考慮することをお勧め致します。
 
 
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