歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「歯科医院が正月休みに点検するべき 外部マーケティング」です。
以前、患者を増やす為には認知対策が何よりも大切だと書きました。
院内マーケティングが進み、口コミ紹介が増えてくると外部マーケティングへの依存度は下がるのですが、その時には歯科医院の規模も大きくなっていることが予想されますので外部マーケティングが重要であることに変わりはありません。
さて、この一年間で
①ホームページを見て
②口コミ情報サイトを見て
③看板を見て
④地域の人達とのつながりで(商店やコミュニティなど)
⑤地域医療機関の紹介で
⑥ケアマネージャーの紹介で
⑦介護施設の紹介で
⑧行政からの紹介で
どれだけの新患が増えたでしょうか。
まず現状が数値でわからなければ、何をどう対策すれば良いのかがわかりません。
上記の①~③は多くの院長がおこなう対策、④以降は手間と時間がかかるので一部の院長しか出来ていない対策です。
必要な新患数は医院規模に合せて月35~130人位と違うのですが、紹介を足してその新患数を下回っていれば売上が増えていかないのです。
ホームページで言えば
①ホームページ検索では1ページの上位(スクロールしなくても見える位置)に表示されているか。
②ホームページは来て欲しい患者層に響く内容になっているか。
③患者が欲しい情報が見つけやすいか。
④地域の競合医院との違いを明確に伝えられているか。
などの検証が必要です。
また、患者がおこなう様々なキーワード検索で表示されるよう、ロングテールキーワード対策をおこなうことも大切なのです。
SEO対策については業者の担当者の能力によって大きな差が生じます。SEO対策費と書いていても何もしない業者もあります。月に1回Googleアナリティクスやサーチコンソールのデータだけを送ってくる業者も何を改善すれば良いのかが分かりませんのでイマイチです。
Googleアルゴリズムの変更が複雑になり読めない時代だからこそ、少し高くても有能な業者とお付合いをされることをお勧め致します。
また、SEO対策の費用が安ければ殆ど何もやってくれないと考えた方が良いでしょう(細かく対策するのは手間がかかりますので)。
看板で言えば
①誰を対象にしているのかの明確化(電車待ち、歩く人、自転車、自動車)
②視認性は高いか(歩く人と車の人が認知できる情報量は違う)
③誰に何を伝えたいのかの明確化
④看板に入れる情報量
を明確にして設計する必要があります。
例えば、駅看板とそれ以外の場所に設置する看板では内容を変えるべきなのです。
対策のポイントは医療法の広告規制です。
詳しくは書けませんが東京などでは広告規制の対象外を上手く使った看板も増えていると感じています。
看板についてもだだ設置するだけでは効果が薄いのです。
口コミ情報サイトについてはお勧めしません(有料のもの)。国の審議機関にも規制についての意見書が出されていますので、将来、規制された時の為に新患獲得の依存度を下げておくことが必要だと思います。
違法となれば療養担当規則違反で処罰を受けるのは医療機関ですので、そのあたりも踏まえてご自身でご判断ください。
④地域の人達とのつながりで(商店やコミュニティなど)
⑤地域医療機関の紹介で
⑥ケアマネージャーの紹介で
⑦介護施設の紹介で
⑧行政からの紹介で
については地域医療について真剣に取り組む院長でないとやれないと思います。
ネットワーク創りは計画的におこなわないと中々前進しません。地域の異職種連携の場に出ていったり、内科疾患について情報提供依頼をマメにおこなったり、地域の医療介護ネットワークとの繋がりをどう構築していくかが課題です。
そして間違っても名刺を渡した時に「訪問もしていますので患者がいましたら紹介を・・」と売込みをしないことです。
真剣に医療介護に取組む人ほど、ラポールを築けない段階で自分にとって大切な患者を任せたいとは思いませんので。
ただ、地域の信頼を獲得する為のこういった地道な活動は10年後に驚くほど医院を支えてくれるのです。
広告よる新患対策を続けながらも時間をかけて地域に頼られる存在になることで、紹介により新患を増やしていくことが出来ます。
そして地道に築いてきた地域との信頼関係は競合歯科医院によって簡単に崩されることはないのです。
テーマ:歯科医院経営全般
Posted at 05:00