歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今回は「院長による2018年の総括」についてです。
2019年は2020年から始まる「医療介護激動の時代」を乗越える為の準備期間としての最終年です。
2020年診療報酬改定を見据え、来年の動きを加速させる為に、今年一年の取組みを総括していただければと思います(法人の先生は決算時期が違うので中間総括として)。
◇中大型歯科医院
<環境変化、政策対応>
・地域環境や経営環境の変化を確認
・5年後の環境を予測
・平成32年診療報酬改定で想定される施設基準クリアへに向けた取組みを確認
・歯科医療需要の変化、将来のパラダイムシフトの可能性を確認
・競合中大型歯科医院のポジショニングを確認(どう動いているか)
・地域行政の政策を確認
<ビジョン、戦略>
・地域環境、経営環境の変化を見て、ビジョン、戦略、中期計画、戦術を修正する必要があるかの検討
<ブランド力>
・競合医院との差別化対策、同質化対策の成果を確認
・新しく始めた事業ブランドの地域や患者層への浸透度を確認
<地域関係性>
・地域や地域医療介護ネットワーク内で繋がりがどれ位増えたかを確認
・年初に目標とした行政、団体や個人との繋がりを確立できたかを確認
<院長関係性>
・院長の地域やコミュニティ、業界における関係性がどれだけ強化できたかの確認
<中期計画>
・中期計画における進捗状況を確認。PDCAが回っているか、追加の対策は必要かを確認。
・陣地戦において追加すると優位に立てる新ブランドの投入時期の検討
<成長環境>
・ドクターやスタッフの成長の仕組化の進捗を確認
・ドクターやスタッフの成長目標と現在地との差を確認
・雇用環境の改善の進捗を確認
<広告、マーケティング>
☆外部マーケティング
・強化した「認知」の成果を確認(コンバージョン率)
・確保した新患数をカテゴリー別に確認
☆内部マーケティング
・強化した「認知」の成果を確認(相談数)
・紹介患者数を確認
・メンテナンス移行率、継続率を確認
・治療中断数の減少を確認
<売上>
・短期売上対策の成果確認
・主力治療コンテンツの売上の伸びを確認
・次期主力治療コンテンツの売上の伸びを確認
・低迷治療コンテンツの扱いを検討
<会計>
・前年よりキャッシュフローが強化されているかを確認。
・キャッシュを停滞させている部門がないかの確認
<パイロット事業>
・将来を見据えて開始した事業の進捗状況を確認
<人事>
・権限委譲の進捗状況を確認。担当が伸び悩んでいれば適材適所を含めた対策を検討。
<スタッフ育成>
・今期に計画した研修やスタッフ個人目標の成果を確認。伸びていないスタッフへのサポートを計画。
<人財採用>
・医院のフォーメーションにおける強化ポイントが強化されたかの確認。されていなければ採用するべき人財を明確にし、動く。
◇小規模歯科医院
<信頼>
・患者との信頼度をどれだけ高められたかを確認
(治療中断数の減少、紹介患者増、メンテナンス移行率の向上など)
・スタッフとの信頼度をどれだけ高められたかを確認
<行動>
・院長が今年一年でどれだけ行動できたのかを確認
<歯科医療>
・歯科医療のレベル、ドクターや衛生士のレベルをどれだけ高められたかの確認
<経営環境変化>
・国が示す「か強診」などの施設基準の達成状況を確認
<売上>
・全体の売上状況を確認(目標比、前年比)
・主力治療コンテンツの売上推移の確認
・売上を強化する為に追加した治療コンテンツの成果を確認
<広告>
・ホームページや看板によって来院した新患数を確認
・広告内容の何が響いて来院したかの確認
<経営力、会計>
・歯科医院経営をこの1年でどれだけ強化できたかを確認
・院長の経営力がどれだけ強化されたかの確認
<マーケティング>
・狭い地域で一番になる「強み」を具体的に磨いてこれたかを確認
<治療技術>
・新たに取り入れる治療への習熟度を確認、いつに主力化するかの検討
・治療スピード、レベルの確認
<差別化>
・競合歯科医院との違いが患者に伝わり、患者が増えたのかの確認
小規模歯科医院はこれからの3年でどれだけ経営の体力がつけられるかが勝負です。国が今後設定する基準は経営の体力がなければ乗り越えられません。
また、今年度の売上実績表をレセコンで出力し、昨年度と比較し、来年度の月別売上目標を設定してください。まず、売上目標を決めなければ達成できる可能性はかなり低くなります。
以上、一部の項目ではありますが2018年の総括をして2019年の経営対策に活かしていただければと思います。
Posted at 18:00