歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
今回は「中長期の計画書」です。
院長は「未来が明確」な院長と「未来が見えない」院長に分かれます。
未来が明確な院長は、数字が入った中期事業計画をお持ちで長期的視野もお持ちです。
そして未来が見えない院長は「計画を立てても計画通りにいかないし・・」と仰います。
院長の理想が達成できるかどうか?において、ここが決定的な違いなのですがお分かりでしょうか?
人の脳は自己イメージ通りの自分を実現しようとします。
だから、自己イメージが低い人は計画を立てても、ちょっと失敗すると「やっぱり、自分には無理なんだ」と諦めてしまうのです。
「院長の自己イメージと売上規模は比例する」とつくづく思います。
いまの自分が、成長しない前提で未来の計画を考えるのか?
それとも、未来の成長した自分とスタッフで達成できる計画を考えるのか?
未来の自分を信じれた分だけワクワクする計画がつくれます。
また、上手くいく院長は「10個新しいことをすれば8個壁にぶつかる」ことを知っています。壁にぶつかった時に、修正しながら再挑戦すべきなのか、それとも捨ててしまうのかを決断するのです。
スタート時点では、ワクワクする中期計画(数字的な裏づけは必要です)を立てて「達成できる気がする」と思っている院長が上手くいくと感じています。
売上を増やす計画を立ててみましょう
では、試しに3年間で売上を3000万円増やす計画を立ててみてください。
来年500万円
2年目1000万円
3年目1500万円
増やす計画です。
いま、「無理」って思いましたか?
それです。売上が停滞する原因。
とにかく、数字で目標を立てる。それをしないと何も始まりません。
勿論、売上を増やすことはそれだけ多くの患者を救うということです。医療の視点、患者の視点が抜けていてはスタッフにも患者にも応援されません。
計画達成の為に何が必要でしょうか?
医院の拡張性は担保できていますか?
コンセプトは?誰を救う為の計画でしょうか?
主力商品は何?
価格は?
ターゲット層は?
競合は誰?
ポジショニングは?
顧客に選ばれる根拠は何?
ユニットは必要?
人は必要?
改装費用は?
何年で元が取れる?
集患はどうする?
キャッシュはいくら必要?どうやって確保する?
オペレーションの設計は?
コミュニケーションシステムは?
稼働率は?
時間当たり生産性は?
ランニングコストはいくら必要?
アップセルクロスセルの仕組みは?
口コミ紹介をの仕組みは?
サテライトは必要?
リスクマネジメントは出来ていますか?
コミュニティはどこにつくる?等々
最初は現状や根拠を考えずに発想し、後から根拠を考えていきます。
後は、始めるか始めないかだけです。
ミーティングをしてスタッフに「この計画がどれだけ意義があり、多くの患者を救えるのか」を熱く語ってください。
「これからの歯科医院経営は厳しい?」
いやいや、ブルーオーシャンが拡がっています。
多くの歯科医院がレッドオーシャンにいて、そこから抜け出そうとしないだけだと考えています。
ポジショニングが上手な院長は多くの歯科医院が歯科医療の可能性に気づいた時にはすでにそこに足場を確立しています。
船員:「船長、どっちに何時までに行けばいいのですか?」
船長:「う~ん、いま霧の中にいるから待ってよ、晴れてこないと陸地が見えないから」
で、霧が晴れた途端に目の前に陸地が・・・「ぎゃー」
地図を調べ、海流を読み、運航計画を立てて先に船員に知らせていれば上手くいったのに・・・。
未来の自分と立てた中期計画を信じて、大きな失敗は避けながら小さい失敗を重ね修正していく。
経営も人生もそういう事だと感じています。
Posted at 05:00