おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
今日は歯科の院長が身につけておくべきマーケティングの基礎知識についてです。
それは「誰にどんな商品を販売するのか?」ということ。
例えば、ケーキ店で昔にロールケーキブームがありパン屋さんも高級食パンブームがありました。
あるお店が材料や製法にこだわった商品を開発し、地域で高い評価をうけていたところにテレビ局などのマスメディアが目をつけ取り上げることによって更に広い地域で注目される様になる。
すると、他のお店がどんどん真似をして似た商品を販売する様になるのです。
多くのお店が販売することによってブームは過熱するのですが、すべてのお店が顧客を満足させる商品を作り販売している訳ではない。
だから次第に販売競争が激化し価格競争も起きブームは下火になって販売量は落ちていきます。
しかし、ブームの火付け役になったお店はブランドを構築していますので安定して売れ続けるのです。
歯科医院でも一見、参入障壁が低いように見えるアライナー矯正などでは新規の参入者が増えます。
しかし、アライナー矯正が万能である訳ではありませんし価格競争やコスト上昇が起こっていますので、事業者のトレンドという言葉に乗っかった歯科医院は収益面で苦戦する様になり、矯正専門医と大きな歯科医院、地道にワイヤー矯正を続けてきた医院が最終的に矯正需要を獲得していく様になるのです。
つまり、どの場合でも後からブームに乗っかろうとした事業者は商品を事業の柱にできずに終わる可能性が高い。
だから高い専門性を持つ医院やランチェスターの強者の戦略を取れる院長以外がトレンドという言葉に乗っかってはいけないのです。
今後も口腔機能に問題があり矯正を希望する患者は一定数いることは間違いありません。
しかし、その需要を掴み続けられる医院は限られるのです。
流行の真似をせずに先生の歯科医院が長く患者に支持される治療コンテンツを見つけてそれを磨き続ける。
もちろん歯科医療需要の変化は読んで対応するべきところは対応する必要がありますが、医院の強みを崩す治療コンテンツは取り扱ってはいけないのです。
参入するなら中規模歯科医院は専門歯科医院や大型歯科医院との競合を覚悟する必要がありますし、小規模歯科医院はもともと需要を掴み切れないのでコスト先行になる。
大型歯科医院では品揃えも重要ですが中規模以下の歯科医院は取り扱う商品は慎重に選ぶ必要があるのです。
先生の歯科医院が取り扱う治療コンテンツは医院の未来を切り拓きますか?
テーマ:マーケティング、ブランディング
Posted at 05:00