おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
歯科医院では医院規模や収益モデルによって得られる営業利益が違います。
一つの医院で大きくする場合と分院展開で医院規模を大きくする場合でも経営コストは違ってきますので、どの収益モデルでどれ位医院を大きくするのかを想定しておく必要があるのです。
また、アライナー矯正の様に単一のブランドで分院展開をする場合にも注意が必要です。
むかし、鳥インフルエンザが流行した時に鶏を中心に事業を展開していた企業が大打撃を受けました。
だから適正な多角化によって事業の柱を増やして経営リスクを分散しておくことは経営者として必須なのです。
歯科医院規模を拡大していくには人を増やして設備に投資していく必要があります。
そして歯科医療の質を高めたり新たな歯科医療需要に対応していくにも経営コストがかかる。
だから経営者としての院長は投下した経営コストを回収できる収益をどうやって確保するのかの根拠を持っていなければならないのです。
歯科医院はこれからスタッフの賃金を上げて労働環境を改善していく必要がある。
それに加えて光熱費だけでなく様々な経費が値上がりしており、社会保険料の事業主負担もこれから増えていくのです。
では、人件費や採用費、様々な経営コストが値上がりしていくなかでも先生の医院の営業利益を増やせる根拠は何か??
保険診療の収益性が益々低下していく中で、
日本国民の貧困化が進む中で、
少子高齢化が進む中で、
今後も先生の医院が発展していく為の根拠を経営者としての院長は準備していく必要があるのです。
最近、歯科衛生士が採用できない事から経営の実態に合わない給与で募集をかけている院長が増えています。
しかし、採用するスタッフの給与を高く設定するという事は既存のスタッフの給与をそれ以上に上げる必要がある。
その増えていく人件費をカバーできる収益を得られているのか疑問なのです。
経営コストの上昇は地価の高い大都市部であるほど深刻です。
一般的にはテナント料の坪単価で院長が採用できる収益モデルが決まりますが、このままいくと保険診療は完全な赤字となり医院経営が行き詰る医院も増えるのではと心配するのです。
もちろん、自費率を高めてやっていくには院長の治療技術と経営手腕が必要ですのでマーケットのポジションを変えられる院長も限られるのです。
保険診療の収益性が大幅に低下し経営コストが上昇を続ける中で院長は経営を発展させられる根拠を見つけなければいけない。
来年の改定を含めていよいよ正念場です。
頑張ってくださいね。
Posted at 05:00