おはようございます。
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
コロナ騒動によって社会が大きく変化し、それに巻き込まれる人が増えています。
有効求人倍率は1.0に近づき、非正規労働者で仕事を失う人が増え前年同月比で131万人も減っている。
一方、歯科医院の患者は4~5月には減っていましたが新患が増えて患者数が以前より増えている医院が多い。
だから院長の気が緩んできていて再び日常診療に埋没してしまう・・・。
コロナ騒動によって歯科医院も影響を受けましたが、それは医院を発展させる大きなチャンスだった。
私はそう思っています。
規模に関わらず殆どの院長が危機感をもって感染対策をされていたし、経営への関心も深かった。
しかし、今は患者が戻ってきたことによってその危機感もなくなってきている。
令和2年の診療報酬改定によって示された長期管理への道に向かう院長も限定的になっている。
当然、人の周辺には同じような価値観を持つ人が集まってくる。
だから、私の周りには「か強診取得は当たり前」の院長が多いし、歯周病治療で初診に戻したりSRPを繰り返したりしていると拙いことを理解していて、歯管算定患者の長期管理加算の算定率を向上させようと頑張っておられる。
しかし、院長に歯科医師会などでの集まりで聞こえてくる他のドクターの声を聞くとまったく感覚が違うらしい。
コロナの様に急激に起こる変化には誰もが危機感を抱くのですが、ゆっくり進む大きな変化には気づきにくいし「まだ、何とかなる」と対策を先送りしてしまう。
まるで急性症状があるう蝕の治療には来院するが、活動期と静止期を繰り返し進行する歯周病の治療はあと回しにする患者の様です。
人が長期的視点(目的と目標)をもって、急性症状がなくても「やるべき事」を継続することの難しさを表している。
多分、歯科医院でも
・コロナ騒動から患者が戻ってきて、また、いつも通りの診療を続ける院長と
・ゆっくり進む経営環境の変化に危機感をいだき、患者が戻ろうが関係なく変化しようと対策を継続する院長
の差がドンドン大きくなるような気がします。
当然、これから悪化するコロナ不況の影響を受けるのは前者の院長であり、後者の院長は長期管理時代に向かって着々と準備を続けられるのだろう。
こうやって経営ブログを続けていると、「ブログを読んで”か強診”を取得しました」という院長と出会ったりして嬉しくなる時もあるのですが、「初診戻し」の危険性をまだ理解されていない院長も多い気がします。
やはり、歯科医院経営で上手くいく院長は経営に関する情報収集をちゃんとされていて、未来にどうなりたいのかが明確でそれに向かう努力を継続できる方。目標の達成が見えてくると上位ステージの課題を自分に課していくのでいつまでもモチベーションが下がらないのです。
売上が安定的に確保できて、「もうこれ位で良いかな」と変化へのモチベーションが下がっている院長が一番危険だと思います。
だから患者が戻ってきて安心している院長が、歯周病治療を放置する患者と同じで一番危険。
そう思うのです。
テーマ:経営環境の変化
Posted at 05:00