歯科医院経営コーチの森脇康博です。
週末の全国のコロナウィルス感染者数が発表されました。
東京や大阪の感染者数はピークを越えたという見方もありますが、私は油断すると感染者数が増加に転ずる危険性はかなりあると考えています。
今日は「感染対策をどうするのか?」という視点からは離れ、単純に歯科医院の経営について書いてみます。特に感染が拡大している地域では連休の間に院長が「今後の診療方針」「経営方針」を決断しなければならないのです。
コロナ下における歯科医院の経営環境は2つに分かれます。
それは、
①患者の受診需要はあるが感染対策の観点から予約を先延ばししている医院。
②テレワークや自宅待機、繁華街の店が閉まることにより受診需要が大幅に減少した医院
です。
そして先生の医院がどちらに当てはまるかによって対策はまったく違うのです。
まず、受診需要は一程度ある場合でアポイントを先送りしている医院。
5月6日までの緊急事態宣言が延長されるのか?延長された場合に診療縮小を続けるのかという判断があります。
コロナウィルスがいつ収束するのか?という判断は困難ですが院長はいくつかのパターンを想定して対策をすることが必要です。
①5月6日で緊急事態宣言は終了したがコロナウィルスはまだまだ収束していない。
②緊急事態宣言が延長された。
③感染者数は増減を繰り返しながら1~2年程度は完全収束にはならない。
④夏にかけて感染者は減少するが晩秋からインフルエンザとコロナウィルスが感染爆発する。
ワクチンがいつ開発接種されるのかも判断のポイントかもしれません。
大阪府の吉村知事は7月からワクチンの臨床試験を開始すると発表しました。
これらに対する院長の経営判断は医院の体力によります。
まず、申し込んだ融資や雇用調整助成金がいつ実行されるのか、院長が積上げた運転資金(自己資金含む)がいつまで持つのかがポイントとなります。
しかし、運転資金を積んだ歯科医院でさえ感染が長引けば経営的には持たない可能性がある・・・。融資や助成金がおりるのが遅れると給与や家賃の支払い遅延から始まり資金ショートする医院が出てくる。
スタッフの雇用も守れなくなる。
そうなる前に対策を考えなければ間に合いません。
特に3月4月の売上が大幅に落ち込んだ歯科医院は注意が必要です。
②の受診需要自体が大幅に減ってしまっている歯科医院の場合は事態はさらに深刻です。
国や都道府県の政策が医院の生命線を握っているからです。
医院周辺の会社や店舗が休みになりオフィス街や駅前の昼間人口は大幅に減りました。「来院ハードル」が高くなっていますので、急性症状でもない限り自宅から電車やバスに乗って来院する人は少ないのです。
じゃあ、どうすれば良いのか?
医院が持っているコンテンツが強ければ戦術によって来院ハードルを下げられるかもしれませんが、残念ながらすべての医院が使える方法は見つかりません・・・。
これらの地域では院長が緊急事態宣言が解除された時の準備を連休の間にどれだけやっておけるのか?来院しなくてもかかりつけ患者のケアを行えているのか?
が重要です。
そして、院長の決断と行動によってコロナ収束後の医院の未来が決まります。
いずれにしても、残念ながらアフターコロナにおいて多くの医院が大きな借金を背負ったスタートになる。
Withコロナの時代には歯科医院はいままでと違う経営・診療形態にならざるを得ないのですが、それはコロナが収束した頃に発信したいと思います。
連休中は歯科医院も生き残りをかけた闘いの準備が必要です。
遊びにいけなくてヒマ?いや経営対策の時間が足りないのです。
現状では経営的にほとんど影響を受けていない地域の歯科医院も対岸の火事ではありませんので、十分な経営対策をおこなってくださいね。
とにかく、開業地域と医院の体力によって院長がおこなうべき対策は違ってきます。
基本はオーバーめに有事に備えるです。
未来を切り拓く為に頑張りましょう!!!!!
Posted at 05:00