歯科医院経営コーチの森脇康博です。
日本における人口減少、2025年には約450万人減る(2015年比)と予測されています。
これは京都府と長野県を合せた人口とほぼ同じ。
歯科医院の診療圏人口を5000人と想定した場合、歯科医院900件分の診療圏人口が減ってしまうのです。
勿論、東京の人口がピークとなる2030年頃までは人口減少は地域による格差が大きいと言えます。
しかし、2030年を過ぎると日本全体で人口減少が進み、高齢者人口が減りだす2040年以降から人口減少は加速していくのです。
その頃には東京の高齢者は400万人近くまで増えて高齢化問題がますます深刻になっているのです。
さて、先生が開業されている地域はどうでしょうか?
名古屋圏、福岡県、人口が多い都道府県の基幹都市には周辺地から人口が移動してきますので、しばらくは大きな影響は避けられそうです。
しかし、人口が増えている東京圏であっても人口減少が顕著な地域もありますので、地域の10年後の人口予想を見て今後の戦略を立てられることが必要だと考えます。
地域人口が10%減って先生の医院の患者獲得率が変化しない場合で、売上が10%低下するとしましょう。
すると利益は80%減少します。
それを防ぐには
・患者獲得率を向上させる
・治療単価を上げる
・来院頻度を増やす
・購入点数を増やす
・診療圏を拡げる
などの対策が考えられます。
では具体的に何をすれば良いのでしょうか?
地域によって対策は違いますが、少しだけヒントを出したいと思います。
最近増えている「検診をして欲しい」という患者。口腔内を診ればう蝕も歯周病もなく綺麗です。
では質問です。
・口腔内に問題がないと思える患者に何と言いますか?
・その人はなぜ、検診して欲しいと言うのでしょうか?
・その人に何と言えば満足するのでしょうか?
また、遠くから先生の医院に治療にやってくる患者。
・なぜ、その患者は遠くから通うのでしょうか?
また、10年間定期検診で通い続ける患者。
・なぜ、その人は10年間通い続けるのでしょうか?
また、いつも友人を紹介していくれる患者。
・なぜ、その患者は友人を紹介してくれるのでしょうか?
・紹介によって来院した患者にどう対応すれば良いのでしょうか?
・紹介してくれるその人にどう報いれば良いのでしょうか?
対策の糸口は他にもたくさんありますが、上記の4つの質問に正解できなければ人口減少社会では勝ち残ることはできません。
もちろん質問の解答はしません。
大切な質問なのでお考えくださいね。
Posted at 05:00