歯科医院経営コーチの森脇康博です。
デジタル技術の発達によって私たちは日頃から莫大な情報を処理し、メールやSNSなどの登場で決済スピードが高速化しています。
それについていけず、多くの人の脳は疲弊しているのです。
少しづつストレスを溜め込んでいくと、何かのキッカケで爆発してしまう。
それが怒りの感情(二次感情)です。
歯科医院で院長がスタッフに怒る場合、
そのスタッフのミスは普段なら許容できることなのに、その前に院内で起こった出来事やプライベートなストレスが院長に蓄積していて、スタッフのミスをキッカケに発火したというケースも多いのです。
また、同じミスをしても怒られるスタッフと怒られないスタッフがいる。
最悪なのは人格否定をしてしまうことです。
注意をする場合には「ミスをした行動の修正をお願いする」が鉄則なのに、「だからあなたは駄目なんだ」という様に人格否定をしてしまう。
怒りだすと過去にあった出来事まで思い出し、また腹が立ってくる。
院長が反射的に表出した怒りの感情であっても、人格否定によってスタッフとの信頼関係を壊してしまうと元に戻すのが困難になります。
後で「しまった」と思っても遅いのです。
「スタッフとの信頼関係を築いて理想とする良質の歯科医療を患者に提供したい」
「スタッフに遣り甲斐を持って働いて欲しい」
そう願いながらもスタッフとの人間関係が上手く構築できない・・・。そんな不器用な院長が多いと思います。
一方で、スタッフに言いたいことがあっても言えずに感情を抑圧してしまう院長もいる。
怒りの感情は院内に伝染しスタッフのモチベーションを低下させます。それが患者にも伝わる様になる。
すると患者が減りだすのです。
「すべての悩みは対人関係の悩み」
アルフレッドアドラーの言葉です。
院長の悩みの多くは感情が絡んだ人間関係の問題です。
そして「相手を自分の理想通りに動かしたい」という院長のコントロール欲求によって問題を悪化させるのです。
日本アンガーマネジメント協会のファシリテーターは
「怒りは自然な感情の一つ」
「怒りのない人はいないし、なくすことも不可能」
だと講座で話します。
何故なら怒りの感情は「自分の身を護る感情」であり、プラスに使えば「成長」に繋げることが可能だからです。
誰もが怒りの感情を持っている。
ただ、扱い方を間違えると
・人を傷つけたり
・自分を傷つけたり
・大切なモノを壊したり
して、人間関係を上手く構築できなくなるのです。
アンガーマネジメントは怒りの感情について正しく理解し、上手に怒りの感情を扱えるようになる為の心理トレーニングです。
歯科医院の院長が怒りの感情について正しく理解し、自分の感情を上手く扱えるようになると、スタッフマネジメントにおいても上手くいくようになるのです。
日本アンガーマネジメント協会のホームページでは、全国でおこなっている講座の案内を検索することが可能です。(ココから)
全国に仲間がいますので、怒りの感情で失敗した経験をお持ちの方はぜひ、講座を受講されることをお勧めします。
Posted at 05:00