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◆歯科医院経営ブログ

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平成30年歯科診療報酬改定の答申を受けて何をすべきか!  [2018年04月12日]
こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
 
 
平成30年歯科診療報酬改定の答申が出されました。
※一番下に厚生労働省の資料へのへのリンク、説明会動画へのリンクがあります。
 
注目されていました「院内感染防止対策の施設基準」に関する初診料、再診料は施設基準を満たした場合に初診237点で満たさなければ226点、再診料は満たした場合は48点で満たさない場合は41点と結構差が出ました。
 
外来環の点数は上記に関連して引き下げられました(地域歯科診療支援病院を除く)
 
次に”か強診”と”歯科訪問診療”です。
”歯科訪問診療1”は866点から1036点に、”歯科訪問診療2”が283点から338点に、”歯科訪問診療3”が120点から175点へと大幅に引き上げられています。
 
”か強診”の施設基準はかなり厳しくなりました。すでにか強診を取得している歯科医院も平成32年3月31日までの間、新しい施設基準を満たしておく必要があります。
※答申を受けて歯科医院が”か強診”を取得するのかしないのかの方向性が見えてきました。駆け込み申請は出来ない様です。(平成30年3月10日時点)
 
 
注目すべきは”ライフステージに応じた口腔機能管理の推進”です。
15歳未満の小児の口腔機能管理や、高齢者への口腔機能管理に点数がつけられました。
以前から社会保障審議会で小児の口腔機能未発達や高齢者のオーラルフレイルについての対策が検討されていましたので、そこが地域包括ケアの推進、かかりつけ医機能強化とともに今後の政策の重点となっていくと思われます。
 
他職種連携のうち、歯科医科連携についても見直し評価がされました。これから国の診療報酬抑制政策により、患者が早期に在宅に戻されるケースが増えていきます。国としては地域医療介護ネットワークにより在宅患者のケアをおこなう仕組みの確立を急いでおり、何としても歯科医院を地域包括ケアに引っ張り出したいのです。
 
他にも”歯科固有の技術評価の見直し等”で口腔内写真や歯清、有床義歯、各種検査、硬質レジンシャケット冠、特定薬剤などが見直されました。
 
 
 
 
今後10年の経営戦略を考える
 
さて、これらの改定内容を受けて院長としてどう経営の舵取りをするのかが問われています。
 
詳しくは書けませんが、断言できるのは”今後10年の歯科医院経営を考えた場合、従来通りのやり方で診療を続けても患者は来ない”という事です。
 
理由は厚生労働省の資料でも指摘されていた様に、”各年代の歯科医療ニーズが変化”しているからです。
 
 
経営対策はどうされますか?
か強診を取得済みの方は今後どういう展開をされますか?
か強診をまだ取得されていない方は取得するのか、それとも取得せずに別の方法を選ぶのか?
※具体的な対策は医院の①地域環境②経営状況③理念④強み、が違いますので無責任には書けません。必要があれば個別にご相談ください。
 
 
訪問歯科を始めようとお考えの院長もおられるでしょう。
ただ、訪問歯科は、ホームページに掲載し、院内に「訪問歯科を始めました」と掲示、患者に声を掛けるだけで訪問依頼が増える訳ではありません。厚生労働省のデータでもその事が裏付けられています。
 
口腔機能管理についても普通に診療していて該当する患者が集まる訳ではないのです。
 
各年代で増えている歯周病も自覚症状がなければ、来院してくれない・・・。
 
だから「歯が痛い=歯医者」という患者のイメージを変える必要があります。
 
そうです、
 
歯科の2025年問題の本質は”歯科医療の必要性があっても患者が来院しない”という点にあるのです。
そこに人口減や少子高齢化、ネット社会による地域経済への打撃、AI進化、働き方改革などが追い打ちをかけるのです。
 
 
”歯が痛くない人”が増えている時代、患者が先生の歯科医院に行きたくなる”動機”を作り提案することが出来なければ、先生の医院に歯が痛くない患者が来院することはありません。
 
 
 
見方を変えればブルーオーシャン
 
厳しい経営環境において”守るのか”それとも”攻めるのか”、院長の経営手腕が問われています(チャンスが来たと喜んでおられる院長もいますが)。
 
いま必要とされているのはマーケティングではなくイノベーションです。
歯科医療ニーズが変化し既存のマーケットが縮小する中で、長期的には従来のビジネスモデルの殆どは役に立ちません。
 
 
毎回、書いていますが地域によって環境の変化は違います。そして住んでいる患者層も違うのです。
 
すくなくとも
①地域の環境変化予測
②患者層や患者ニーズの変化
③院長や医院の強み
を考慮して戦略を立てなければ、対処療法になり今後10年を乗越えることは出来ません(本当は更に考慮する項目が必要ですが・・)。
 
その意味では私の様な経営コンサルタントも、クライアントの開業地域の環境変化を予測して経営対策の提案をおこなうという重い役割があると思っています。
 
 
「患者の為に良質の歯科医療を提供したいと頑張る歯科医院を守りたい」
それが私のミッションです。
 
だから売上だけを上げたい院長には興味はありません。
 
30年間、開業医団体に勤務して、その想いは当時も独立した今も変わる事はありません。
 
歯科医療に於ける経営環境の変化は今までにない程、大きなものになっています。だから、先生が治療技術を高めていく事にプラスしてもう少しご自身の医院経営の事を考える時間を持っていただきたいのです。
 
 
次回の診療報酬改定では更に厳しい内容が予想されますが、改定までの間にも”支払基金改革”など、診療報酬抑制政策が進んでいく事を忘れてはいけません。
 
今回の”か強診”の施設基準の見直しに見る様に、経営の体力をつけないと生き残っていけない時代がやってきます。残念ながら国には過剰と判定されている歯科医院を残す理由がないのです。
 
地域の歯科医療・患者を守る為にも、すぐに経営対策を実施されることを願っております。
 
 
※私の提案に興味を持っていただいた場合にはこちらもご覧ください。
  ↓
 
 
歯科医院経営のご相談は
  
 
 
 
 
<参考>

中央社会保険医療協議会 総会(第389回)資料

 
 
 
こちらの方がわかり易いと思います。
説明会動画:
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Posted at 09:01
 
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