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夢を持って開業を目指す先生が開業で失敗しないよう、開業相談を始めました。
だからスタートダッシュで失敗する
まず、先輩方からいただくアドバイス、これが曲者です。
先輩方からいただくアドバイスはとっても貴重で、先輩の開業時の経験
話は役に立つことがいっぱいあります。ただ、先輩方の経験は参考には
なっても自分にあてはまるとはかぎりません。
特に「開業初年度は赤字でも当たり前」という声をよく聞きますが、果たし
てそうでしょうか？私は当たり前ではないと思っています。
開業までの準備は勤務しながらの場合も多く、融資対策、開業場所の選定、
設計や設備の選定、役所の手続き、備品の購入、スタッフトレーニングなど多
岐にわたります。だからいざ開業を迎えると不安を感じながらも、開業出来た
ことに安心してしまわれる方が多いのです。
ただ、現実には開業３年以内に閉院に追い込まれる方の多くはスタートダッ
シュの失敗によるものです。歯科医院開業は飛行機の離陸と同じです。開業
を離陸と考えると、離陸しても安定飛行に移るまでは更に加速していかないと
墜落してしまうのです。
開業後の加速を支えるもの、それが「事業計画書」です。事業計画書は融資
を受ける時に必要なので作成されると思いますが、融資を有利にする為に甘
めになっています。だから、融資用の事業計画書ではなく実際の事業に使用
する事業計画書を自分で作成するのです。まず、「開業後１年を黒字にする」
と決め、その為に何が必要かを考えます。成功パターンをモデリングして、何
月までに患者を一日平均〇人にすると黒字が見込める。その為にホームペー
ジから新患〇人、また、紹介で〇人を確保出来るようにする、と細分化して対
策をおこないます。
以前、自分でおこなった診療圏調査にもとづき対策をしていく。口コミが発生
していくベース作りとして、他医院との接客対応の違い（地域にとコンテンツに
よりますが、私はホテルの様な接客が良いとは思いません）を打ち出します。
口コミを発生させる最大のポイントは「患者さんが遠慮して聞けない質問に気
づき、声をかける」「患者さんとの距離を縮める工夫をする（ツール作成等）」
「患者さんの悩みや希望を把握して解決する」です。「人は知っている人から
知っている物を買う」というマーケティングの言葉がありますが、「よく知ってい
る人」になれるかがポイントなのです。
あと、開業当初から数字で見える化していくことを心がけてください。総キャ
ンセル率とそのうちの無断キャンセル率、新患数、再初診数、診療実日数な
ど、新患は何を見て来院していただいたのか（または紹介）を問診票で把握
して集計します。開業して何年も経ってから新しい事を始めるとスタッフは嫌
がりますが、「鉄は熱いうちに打て」の言葉通り、開業時こそ高い目標を掲げ
てスタッフと共有する必要があるのです。
詳しくは「スタッフマネジメントの誤り」の回で書きますが、スタッフマネジメ
ントも最初が肝心です。キャンセル等の空き時間にダラダラする癖がついて
しまうと、院長が変えたくてもなかなか変わりません。無理やり変えようとして
スタッフが退職した、院長との関係が悪くなってしまった、という相談が私のと
ころに寄せられてきます。
これはスタッフが悪いのではなく院長の責任です。人の脳は基本的に変化を
嫌うように出来ています。最初に目指すべき場所（ビジョン）を見せて、スタッ
フが少しづつ成長できる環境を作ってこなかったからです。
話がズレました。開業ダッシュを決めるには自分で「事業計画書」を作成検
証し、高い目標をスタッフと共有しながら、日々PDCAサイクルを回すことです。
先生の離陸が力強く、早く安定飛行に入りますよう願っております。
夢を持って開業を目指す先生が開業で失敗しないよう、開業相談を始めました。
歯科開業時の経営戦略・マネジメントに関するご相談は
三方よしビジョン達成サポート 代表 森脇康博まで
Posted at 08:19
