歯科医院の経営改善や組織づくり、ホームページや看板の活用法指導やスタッフ育成の仕組みづくりをサポート。か強診を活用した長期管理型の歯科医院づくりなど。開業医団体で30年の勤務経験があり安心してご依頼いただけます。

 

歯科医院が大きくなると院長の実務量は膨大になります。院長が倒れたら歯科医院経営が回らなくなる。そんな歯科医院はとてもリスクが大きいのです。チームメンバーが医院の理念を受継ぎ、院長から下へどんどん権限を移行していく。100年続く歯科医院創りを応援致します。

歯科の院長を激務から解放する組織づくりとは

こんにちは
歯科医院経営コンサルタントの森脇康博です。
この記事はスタッフが7~30人の歯科医院をイメージして書いていますが、スタッフ数3~6人の歯科医院の院長もとてもお忙しいので参考にしていただけると思います。
 
 
スタッフ15人を超えると院長の実務量は膨大に!
 
売上が1億円を超えている歯科医院の院長はとてもお忙しく、次々に処理しなければならない実務や解決しなければならない問題を抱えておられます。
休日も研修に参加されたり、医院に出勤して実務をされたり・・・。
 
年齢とともに「このままのやり方で良いのかだろうか・・」とお悩みではありませんか?
 
 
これがスタッフ15人を超える集団となると院長の実務量や判断量は膨大です。
診療を勤務ドクターに任せて院長と私が話していても、スタッフが次々と治療や問い合わせへの判断を仰ぎにやってきます。
 
私にご相談いただく歯科医院では院長は診療中も診療後も、そして休日も懸命に頑張っておられます。そして、スタッフが働きやすい歯科医院にしようと産休・育休・院内保育の制度を作ったり、モチベーションアップの為に研修に行かせてあげたりされているのです。
 
 
頑張り過ぎてチーフもフラフラに
 
患者の為にスタッフの遣り甲斐の為に懸命な院長。院長の最大の理解者であるチーフは何とかスタッフを成長させようと頑張り、院長とともに疲弊してしまうのです。
それでもスタッフは結婚や配偶者の転勤などで退職してしまいます。スタッフ数が増えてくるとスタッフ間のトラブルによる退職も発生しますので、やっと育ってきた中堅スタッフが退職してしまうという事も起こります。だからスタッフ採用も年中行事になってくるのです。
 
なぜ、こんな状態になるのでしょうか?
 
 
正解はいつも院長やチーフにある
 
原因は、院長やチーフとそれ以外のスタッフとの力量の差が大きく、なかなかその差が縮まらないからです。
自分で判断することに自信がないスタッフは院長やチーフに指示を求めます。
そして次回、同じことが起こった時にはスタッフは前回の経験を基に行動しようとするのですが、その時に院長・チーフや先輩スタッフからダメ出しされる事が多いのです。
 
確かに院長やチーフ、先輩スタッフの判断は正しい事が多いと思います。しかし、スタッフが経験を基に自分で判断した行動に何回もダメ出しをされた場合、どうなるでしょうか?
 
人の行動を決定づけるABCモデルから考えてみましょう。
 

Aは Antecedents=誘因(→認知→判断)

Bは Behavior=行動

Cは Consequences=行動した結果

誘因(A)により行った行動(B)の結果(C)が「成功」「快」であれば次回も同じ行動をおこない、「失敗」「不快」であれば行動を躊躇するのです。

ネズミによる電気ショック実験は有名ですが、人間でも同じことが起こります。

人は「失敗」「不快」が続くと”学習強化”され認知行動パターンが「闘争逃走反応」に自動的に流れるようになりチャレンジしなくなってしまいます。院長から動けないと聞いているスタッフと面談をすると、過去に「失敗」「不快」を何回も経験しており、チャレンジを避けている場合が多いのです。
自分で判断した行動が否定されたスタッフは、失敗を恐れて自分で判断して行動することを止め、院長やチーフに怒られない為に指示を待つ様になるのです。
※「闘争逃走反応」逃げるか闘うかのとっさの判断
 
これが指示待ちスタッフが生まれる要因です。
 
 
だからと言って行動の間違いを指摘せずに「褒める」「期待する」などの外発的動機づけを多用するスタッフマネジメントは危険です。
確かに外発的動機づけは即効性が高いのですが、動機づけを止めればスタッフのモチベーションが下がります。
 
あくまでも、外発的な動機づけは内発的な行動動機をスタッフの中に生み出す為のキッカケで使うべきなのです。
 
また、負のフィードバックをする時に、フォローのつもりで褒めるなどの手法を使うと、行動の改善に結びつきません。ABCモデルで考えると、行動の結果「成功」「快」を感じることが次の行動を生みますので、成功体験を積んでもらうことが大切なのです。
 
 
 
負のフィードバックはやり方が大切
スタッフが間違った行動をした場合、スタッフを成長へと導くには”行動を改善”してもらうことが必要です。
 
ただここで問題になるのは間違った行動をしたスタッフへの負のフィードバックの仕方なのです。スタッフのどの行動によって誰にどういう影響があったのか?具体的にどの行動に問題があったのかを客観的に示し、行動の改善についてスタッフに考えてもらい実行してもらうのです。最後に「期待しているから改善して欲しい」という事も伝えます。
 
 
フィードバックは”具体的な行動”に対してすぐにおこないます。院長やチーフの感情を入れたり過去の失敗を持ち出してはいけません。人格を否定されたと相手が受取らない様にする配慮が必要です。
 
また、「もっと空気を読んで」「やる気が感じられない」など、個人の感情が入った抽象的な言葉でのフィードバックでは改善に繋がりません。
 
 
フィードバックには正のフィードバックもあります。どうしても負のフィードバックにばかり焦点があたりますが、スタッフが工夫したこと、正しい行動は正のフィードバックにより本人に伝えてあげることがやる気に繋がるのです。
 
歯科医院では正のフィードバックが圧倒的に不足していると言えます。
 
また、女性スタッフの場合プロセス評価が重要なのですが、”結果志向”である男性院長はスタッフの努力になかなか気づきません。スタッフが増えてくると院長がスタッフひとり一人と向き合う時間もなくなりますので、プロセス承認、正負のフィードバックを院長に代わって行える人財が必要になるのです。
 
当然、こういった役割(権限)は組織が大きくなるに合せて院長からチーフへ、そしてリーダーへと引き継いでいく必要があります。
 
最初はやり方を丁寧に教えて、
・サポートしながら実際にやってもらう
・次に完全に任せ切る
というステップでの権限委譲が必要になります。
 
それが出来ないと院長やチーフは激務から解放されないのです。
チーフが優秀だからといつまでも個人力に依存してはいけません。下のスタッフがやっても出来るようにするには不安であっても”任せていく”事を仕組化する事が必要なのです。
1年目に任せること、2年目に任せること・・が明確になっていることで、新人スタッフも自分がその役割を担当する為の準備が出来るのです。
 
 
スタッフが成長している事を感じられる組織に
 
どこの歯科医院を訪問しても中堅スタッフが育ち定着している所は安定感を感じます。新人スタッフも身近に目指すべきロールモデルがいて、指導をしてもらえることで成長しやすくなるのです。
 
しかし、歯科医院では中堅スタッフが結婚で退職したり、産休や育休で一時的に抜けてしまう事が多いのです。スタッフ間トラブルが発生すると中堅スタッフが数人退職するという事も起こりますのでスタッフ力が低下してしまいます。
 
だからこそ、優秀なスタッフの個人力に頼らずにスタッフひとり一人を成長させ、役割を任せ為の仕組み創りが必要なのです。
 
院長やチーフが激務から解放され、スタッフひとり一人が自律的に動き、状況判断する組織を創りたいとお考えの院長はご相談ください。
 
 
 
自律的スタッフ育成のご相談は
 
 
 
 
 
森脇康博のFacebook
講演依頼
プライバシーポリシー
三方よしビジョン達成サポートのホームページ